領土を巡る対立や歴史問題などで日中関係に改善の兆しが見えないなか、中国国内では一部で「日本には経済制裁が必要だ」とする論調が存在する。このような理性的ではない主張の是非は別として、中国が日本に対して経済制裁を行うことなどできるのだろうか。(イメージ写真提供:123RF)

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 領土を巡る対立や歴史問題などで日中関係に改善の兆しが見えないなか、中国国内では一部で「日本には経済制裁が必要だ」とする論調が存在する。このような理性的ではない主張の是非は別として、中国が日本に対して経済制裁を行うことなどできるのだろうか。

 中国メディアの匯金網はこのほど、日本経済は長期にわたって「病に冒されている」状況にあり、貿易面でもインバウンドの面でも中国なしでは成り立たないと主張する一方、中国が日本に対して経済制裁を行えば「果たしてそれは成功するだろうか」と疑問を投げかける記事を掲載した。

 記事は、日本経済は米国や欧州のほか、世界の新興国の多くに積極的に投資を行っており、日本国内の経済が低迷していたところで国外で稼ぐことのできる体制を整えていると指摘。中国浙江省温州市の人びとは中国国内においても特に商才があると言われており、「中国のユダヤ人」とも称されるが、「今、温州市は不景気に見舞われているが、温州人が世界で稼いでいるのと同じように、日本も世界で稼いでいるのだ」と論じた。

 さらに、日本と中国が仮に「貿易戦争」を繰り広げ、中国が日本製品の輸入を禁じたり、レアアースの輸出を禁じたりしたとしても、もし日本が基幹部品を中国に輸出しなければ中国の製造業は一気に苦境に陥ると指摘。そのため、現状では中国が日本に経済制裁を行っても、日本が対抗措置を講じれば中国のほうが受ける打撃は大きいと論じた。

 中国は2010年9月に尖閣諸島(中国名:釣魚島)近海で起きた漁船衝突事件をきっかけにレアアースの輸出規制を行った。だが、日本はレアアースの調達先の開拓やレアアースを使用しない技術の開発を行い、レアアース価格は急落し、結果的に中国は自分の首を絞めることになったのは記憶に新しい。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)