米トイザらス、本社で15%のレイオフ実施 「経験重視」戦略展開へ

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米玩具大手トイザらス(TRU)は長年、子どもたちを喜ばせるための最も信頼できるブランドの一つとして、その地位を維持してきた。だが、その足元はぐらついている。

TRUは2月17日、ニュージャージー州ウェインにある本社従業員の15%近くをレイオフ(一時解雇)したことを明らかにした。約250人の雇用が失われたことになる。

同社幹部はこれについて、「…費用抑制だけが目的ではない。わが社の成長計画のためには、事業を変革し、財務における目標を達成するための適切な体制と人材、決意が必要だった」と述べている。同社の経営不振は、もう何年も前から続いている。

それには複数の要因がある。消費者が主にオンラインで買い物をするようになる中、その他の小売業者と同様、同社も新たな経営方針を固めることができずにきた。玩具チェーンの販売にとっては消費者がショッピングモールに足を運んでくれることが不可欠だが、モールへの客足は減少している。

さらに、ウォルマートやターゲットのような知識の豊富なライバル企業との競争もある。各社は玩具の売り場面積や、休暇シーズンに合わせて季節ごとに提供する商品を3倍に増やしており、消費者は買い物に行きたい店の候補リストから、TRUを除外するようになっている。

一方、主要な競合他社から売り上げを奪うアマゾンの存在もある。特にその打撃を受けているのが、従来から商品の在庫管理に問題を抱えるTRUだ。同社は2015年、店頭での在庫切れが問題化。在庫管理のための新たなアルゴリズムを導入したが、休暇シーズンの需要を低く見積もるなど、E-フルフィルメントに関する問題が残された。フォーチュン500企業の最高経営者(CEO)の任期は平均9.4年だが、同社はここ十数年で、少なくとも4人がCEOに就任している。

変化と生き残りのために─

TRUのデービッド・ブランドン現CEOは、こうした問題を抱える中でも業績改善は可能だと考えている。主要な戦略の一つに掲げているのが、店舗を「楽しい場所」にすることだ。

ブルームバーグの報道によると、誕生日パーティーなどのイベントの開催を請け負ったり、親子で楽しめる遊び場を提供したりするなど、ブランドンは店舗を「経験ができる」場所にしたい意向だという。

そのほか、店舗の新設にも積極的だ。投資に回せる資金が限られている企業の戦略としては理屈に合わないとも思えるが、小規模店舗をニューヨークなどの都市部に複数開設することで、TRUを利用できる消費者が増え、同社の存在感を増すことができるとの考えだ。それらが来店者と売上高の増加につながると見込んでいる。一方、オンラインでの存在感を高めることの重要性も認めており、その実現も目指している。