中国政府は19日から、北朝鮮からの石炭の輸入を全面停止した。この措置を巡り、13日に発生した北朝鮮の金正恩党委員長の異母兄・金正男(キム・ジョンナム)氏殺害事件に対する中国による報復、制裁などとする見方が一部で出ているが、中国人民日報系の環球時報はこれを「憶測」と一蹴した。

環球時報は20日、「中国の北朝鮮産石炭輸入一時停止、憶測はやめよ」と題した社説で、各国のメディアが中国政府の石炭輸入禁止措置を「中国の報復」などと報じていることについて「信頼できない」とした。

また、中国人の学者の発言を引用し、金正男氏殺害事件の背後関係が明らかになっていない状況で、中国報復説を語ることや、金正男氏が中国政府の外交カードだったなどと主張することは、中国の近代外交原則、論理と合致しないと主張した。

さらに、中国の制裁は北朝鮮の核兵器開発をターゲットとしたものであり、韓国メディアが北朝鮮の政権について「政治的なファンタジー」を語ることに強く反対すると主張した。

一方で社説は、「北朝鮮は国際社会が核保有を永遠に認めないということを認識すべきだ」「核兵器が北朝鮮を世界で最も不安定な国にしている」などと、北朝鮮の核保有に反対する姿勢を鮮明にした。

しかし、中国は国際社会の制裁に参加するが、中朝友好の気持ちに変わりはないとも述べている。

環球時報は、中国共産党機関紙人民日報のタブロイド判という位置づけで、中国政府の意向に概ね沿った報道、主張を行っていることで知られている。