2017シーズン 選手の補強一覧

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攻撃陣の破壊力は抜群。至上命題のJ1昇格を果たす

 フットボールチャンネル編集部では、Jリーグ開幕に向けて各J1クラブの補強動向を診断していく。今季の目標に向けて、効果的な補強を行うことができたクラブはどこなのか。今回は、1年でのJ1復帰を果たした清水エスパルスを占う。

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 クラブ史上初となるJ2での戦いを強いられた昨シーズン、清水は勝ち点84を稼ぎ、1年でのJ1復帰を達成。85得点37失点という記録を残し、破壊力抜群の攻撃を見せた。

 第15節のザスパクサツ群馬戦で8ゴールを奪って大勝を収め、若手も急成長。終盤にはクラブ新記録の9連勝を達成し、自動昇格へ一気に突き進んだ。一方で、開幕から4試合で1勝2分1敗の11位と出遅れるなど安定感には疑問が残った。大前元紀の負傷による長期離脱も痛手だった。

 それでも、鄭大世を中心とした攻撃で相手をなぎ倒し、至上命題であった1年での昇格も果たした。これは“オリジナル10”でもある清水の底力を示すもので、チームだけでなくファン・サポーターら地域の想いが結実したものともいえるはずだ。

補強は6人。静かな補強も六反、野津田ら実力者を獲得

 現時点で清水が補強した選手は6人。静かなオフを過ごしたが、既存戦力への自信と信頼の表れだろうか。懸案だったGKは仙台から六反勇治を獲得。日本代表選出経験もある実力者で、最後尾からチームに貢献してくれるはずだ。

 最終ラインにはポルトガルのクラブからフレイレを補強している。鹿児島キャンプでも存在感を示し、清水ではCBやボランチとして活躍が期待される。

 お馴染みの攻撃陣に割って入りそうなのが野津田岳人。左足から繰り出されるパンチのあるシュートが持ち味のアタッカーで、鄭大世らとのコンビネーションが確立されれば面白い存在となる。サンフレッチェ広島で欠かせぬ存在となるためにも、武者修行中の清水で大車輪の活躍を見せたいところだ。

 即戦力級の選手を獲得したとはいえ、昨シーズンの戦いがベースになる。当然、J2とJ1ではレベルがまったく違うため、選手一人ひとりのさらなるレベルアップが欠かせない。チームとしての実力を数段上げなければ、厳しい戦いを強いられそうだ。

大前の退団で鄭大世は厳しいマークに。新10番の白崎らに期待

 J2で猛威を振るった得点力だが、J1でどれだけできるかは注目点であり不安要素でもある。

 点取り屋にして優秀なキッカーだった大前元紀が大宮アルディージャに去った。昨シーズン、彼が長期離脱していた時期に若手が台頭したとはいえ、J1では未知数な存在でしかない。

 間違いなく、鄭大世は厳しいマークに晒される。彼の能力は清水の中で突出しており、相手の警戒を一身に浴びることになるだろう。だからこそ、周囲の選手がこのストライカーをどれだけ助けられるかが重要になる。前線を動き回り、鄭大世と好連係を見せた金子翔太には進化が求められ、今シーズンから10番を背負う白崎凌兵はチームを勝利に導かなければならない。

 仮に攻撃陣が規格外の働きを見せても、守備が安定しなければ厳しいシーズンを過ごすことになる。六反、角田と実力者は揃う。彼らを中心にチームとしてのディフェンスをどれだけ高められるか。前線の選手たちには、ゴールを奪うことと同じくらい、前線からの守備が重要なタスクとなる。

 圧倒的な個が少ない以上、集団としての錬度を上げるしかない。今シーズンの目標は一桁順位。小林伸二監督の手腕が問われる。

診断

補強診断 D

 適材適所の補強を行ったが、基本的には静かなオフを過ごした。これは既存戦力への信頼の表れとも見える。六反が実力どおりのパフォーマンスを見せれば守備は安定するはずで、野津田が攻撃陣とどのような化学反応を起こすか注目だ。

総合力診断 E

 攻撃力が注目されるが、大前元紀の流出は痛すぎる。鄭大世に集中するマークも大前がいれば分散できたはずだが、大宮に新天地を求めてしまった。とはいえ、チームとしてのベースは昨シーズンに築いたはず。全員の力で残留を掴みたい。

text by 編集部