秋野には攻撃の起点となり、多彩なゲームメイクを見せることが求められる。 写真:小倉直樹(サッカーダイジェスト写真部)

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 Jリーグ開幕まで1週間を切り、各クラブともチーム作りは最終段階を迎えている。1年でのJ1復帰を目指す湘南において、柏から期限付き移籍してきた秋野央樹はキーマンのひとりだ。スペインキャンプ(1月30日〜2月9日)から帰国後に行なわれた山形との練習試合では、攻撃のほとんどがボランチに入った背番号5を経由して展開されていた。新天地でも、得意とするゲームメイク役が彼の仕事になるだろう。
 
 秋野本人も、「最初よりはスムーズに来ている」と手応えを語る。もっとも、決して満足しているわけではなく、「もう少しテンポを上げたり、逆にもう少しゆっくりしないといけない部分がある。自分が主導権を握って、メリハリをつけていきたい」と理想は高い。
 
「攻撃で言えば、『前線への飛び出し』はスペインキャンプでも何度かありました。僕にパスがこなくてもボールを持っている選手がフリーになったり、ボールが出てきてシュートを打つ場面もあったので、そういう回数を増やして質も上げていきたい。あとは球際。(当たりに)強いに越したことはないけど、すぐにパワーがつくわけではないので、テクニックを磨いて、”上手さ”で球際の勝負を制したいですね」
 
 者貴裁監督は秋野について、「基本技術、視野の広さはもともと良いものを持っている。あとはアグレッシブさがもっと出てくれば、アイツは選手として成長するだろうし、それが我々チームにとってのプラスになる」と期待を寄せる。それに呼応するように、秋野も「僕が今まで得意でなかった部分を克服することが、ベルマーレにとって大きな力になると思うので、とにかく『チャレンジ』を心掛けています」と力強く語る。
 新シーズンを迎えるにあたって、秋野は「ボランチふたりで10点は取らないとJ2優勝は見えてこない」と者監督から檄を飛ばされたという。プロ4年間で1ゴールという成績を踏まえればハードルの高い“ノルマ”となるが、すでに「得点に絡むことにフォーカスしていく」イメージは出来上がっている。
 
「自分はJ1から来た選手として、必ず試合に出ないといけない。そのなかで、ボランチのポジションを引っ張っていく存在になれればいいなと。まずは初戦(水戸戦)に100パーセントで臨むこと。そして、それ以降も常に100パーセントを維持してやり続けないといけない。スタートダッシュが一番の鍵になると思います」
 
 湘南スタイルを昇華させ、チームをJ1昇格に導く活躍を見せた時、秋野はプレーヤーとしてひと皮もふた皮も剥けているに違いない。
 
取材・文:小田智史(サッカーダイジェスト編集部)