「インフルエンサー」活用は危ない ユーチューバー暴言事件の警告

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先日、人気ユーチューバーのピューディパイ(PewDiePie)が反ユダヤ的な投稿を繰り返し、グーグルとディズニーから契約を解除された。ピューディパイの動画は常に数百万人が閲覧するため、関係各所は莫大な金銭的損害を被ることになる。この事件はブランドとインフルエンサーの危険な関係性を浮き彫りにした一件でもある。

ピューディパイはユーチューブに広告を表示できるGoogle Preferredのラインナップからも外された。グーグルとディズニーだけでなく、他のブランドも彼と距離を取るようになるとみられる。

ピューディパイ(本名:フェリックス・チェルベリ)は以前にも黒人差別用語を動画の中で使用したが、その時は今回ほどの反発はなかった。問題は彼が今後この状況を受け入れるのか、さらに攻撃的な態度に出るかだ。彼のチャンネルの購読者は5,000万人以上に及び、今回の件でさらに増えるかもしれない。

しかし、購読者数がビジネスにつながっているとはいえ、ブランドが広告費を投じなければ彼は消えていくだろう。フォーブスの試算ではピューディパイの年収は1,500万ドル(約17億円)にのぼっている。

フォロワーが「敵」になる可能性も

インフルエンサーを広告に起用するブランドは、彼らのコントロールが難しいことを理解しなくてはならない。ピューディパイの一件のようなことが起きれば、ブランドの価値が毀損するだけでなく、そのフォロワーを敵に回す可能性もある。彼の5,000万人以上のフォロワーはおそらく彼のファンを止めず(ツイッター上ではその傾向がみられる)、次に何をやらかしてくれるのか楽しみにするに違いない。

インフルエンサーが不祥事を起こすことは避けられない。ブランドはどこまで許容できるかを最初から明確にしておき、表現的に許されるラインをそれぞれのインフルエンサーが正しく判断してくれることを祈るしかない。

ピューディパイはユーチューブにとって金のなる木だったが、もうその木はなくなった。ブランド側は問題が起きた際の対応をあらかじめ決めておき、事が起これば速やかに”距離を取る”しかないのだ。