低価格で自家製のラザニアや牛肉の赤ワイン煮などのローカルフードを提供している小さなカフェが、手違いでミシュランガイドの1つ星レストランに認定されました。この影響により記者、TVリポーター、グルメ評論家たちが郊外の無名のカフェに押し寄せるという騒動が起きたことが報じられています。

Workmen's cafe overwhelmed with customers after it is accidentally awarded a Michelin star

http://www.telegraph.co.uk/news/2017/02/18/workmens-cafe-overwhelmed-customers-accidentally-given-michelin/

手違いでミシュランガイドの1つ星レストランに認定されたのは、フランスのブールジュという小さな都市にある「Le Bouche à Oreilles」というカフェ&バーです。こじんまりとした店舗ですが、ランチタイムはビールと食事を楽しむ地元客でにぎわっているとのこと。1つ星レストランとしてミシュランガイドに掲載されたことで、多くのグルメ客がディナーの予約を求めて電話をかけ、現地には記者やTVリポーターが取材に押し寄せるというパニック状態になっていたそうです。

ミシュランガイドはLe Bouche à Oreillesに謝罪の電話をかけ、パリ付近にあるまったく同じ店名のレストランと間違ってしまったという経緯を説明しました。ブールジュのLe Bouche à Oreillesの住所は「Route de la Chapelle」という通りに面しているのですが、パリ付近のLe Bouche à Oreillesも「Impasse de la Chapelle」という通りにあって、それぞれの位置は100マイル(約160km)も離れていませんでした。店名だけでなく通りの名前まで似ていることが、ミシュランガイドの手違いを生んでしまったようです。

ブールジュのLe Bouche à OreillesのオーナーであるVéronique Jacquetさんは、「私たちは押し寄せるリポーターからすぐさま逃げ出しました。パリに住んでいる息子もうわさを聞いて電話をくれましたが、彼は死にそうなくらい笑いこけていました。さらに常連客や友だちからの『なぜミシュランの星を獲得したって言ってくれなかったの?』という電話も鳴りやみませんでした」と話しています。Le Bouche à Oreillesで料理人を務めるPenelope Salmonさんは「私は心をこめて料理を作っているけど、ミシュランで星を獲得するなんて考えたこともないですよ」とコメントしています。

すでにブールジュのLe Bouche à Oreillesはミシュランのウェブサイトから削除されているとのこと。1つ星レストランに認定された方のLe Bouche à Oreillesの料理長であるAymeric Dreuxさんは、「私はマダムJacquetに電話をかけ、お互いに笑い話ができたことを笑い合い、私のレストランのディナーに招待しました。もし私が彼女の近所に寄ることがあれば、私も彼女のカフェにビールを飲みに行くでしょう」と話しています。

なお、ブールジュのLe Bouche à Oreillesが提供しているのは1500円からのランチコースで、サラダ、自家製ラザニア、牛肉の赤ワイン煮ブルゴーニュ風、フレンチフライなどが含まれます。単品で注文すれば1人10ユーロ(約1200円)以下で食事を楽しむことも可能な良心的なカフェだそうです。一方でミシュランガイドの1つ星レストランに認定されたパリ付近のLe Bouche à Oreillesには、1人48ユーロ(約5700円)のランチコースがあり、ロブスターフラン(プディング風ロブスター)や、黒トリュフをあしらえた牛肉のコンフィなどを提供しているとのことです。