牛肉の霜降りvs 赤身、どっちが美味しい? 実食してみた

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「もう霜降り肉は出しません!」

 この爆弾発言は、文春オンラインが東京・浅草にある老舗すき焼き屋「ちんや」の6代目、住吉史彦社長を取材して掲載したタイトルの一部。ヤフートピックスでも取り上げられて多くの反響があったようですが、どんなに騒がれようとも、消費者にとって一番の願いは、おいしい牛肉を食べられることではないでしょうか。

 そこで今回のテーマは、牛肉の「霜降り」について。論争が目的ではなく、実食が一番! だと思い、スーパーに並ぶ霜降り牛肉を食べ比べすることに。果たして結果は…?

◆ちんや社長の「適サシ肉」宣言とは?

 そもそも話題のきっかけとなったのは、ちんや社長のブログ。今年の1月15日の記事で、「適サシ肉」宣言なるものをしています(サシ=脂肪)。

 社長の宣言の主旨をまとめると…

1)サシの割合が50%以上にもなる「過剰な霜降肉」を使わないこと。
2)サシが30%程度の「適サシ肉」を看板メニューとすること。
3)「適サシ肉」のすき焼きは、赤身の旨味と脂の甘味がバランスして、胃もたれせず、香りも良いこと。

 確かに私も以前の記事で、等級ランクが高いほど美味しいとは限らないという話をしたことがあります(過去記事:A5、A4…牛肉の「ランクが高いほど美味しい」は間違いだった)

 ちなみに「適サシ」とは、ちんや社長が商標出願中の名称で、以下が条件だそう。

1)黒毛和牛のメスの肉であること。
2)脂肪の量が、日本食肉格付協会による牛枝肉取引規格で「4等級」であること。
3)充分な月齢(30か月)まで牛を肥育することにより、脂肪の融け方が良いこと(=脂肪の融点が低いこと)
4)サシの形状が「粗ザシ」ではなく「小ザシ」(=サシの入り方が細かい)であること。加熱した場合に、サシと赤身の境界線から「和牛香」を発生させること。

 うーん、素人では判断が難しい内容ですし、商標は誰もが安易に使うことはできませんから、プロが選ぶ「本当においしい牛肉」を表現する言葉として、正しく普及して欲しいところ。

 そうです、今回の目的は「適サシ探し」にあらず。個人がスーパーで肉を選ぶ際の参考にしていただくべく、「サシの割合が異なると、どれほど味が変わるのか?」を実験することでした!

 さて、実食の結果は…?

◆スーパーのバラ肉でも、サシの度合はさまざま

 さっそくスーパーに行ってみると、同じシールのついた同産地の焼肉用牛バラ肉でもこんなに違いがあるではないですか!

 これは赤身率が高かったもの。

⇒【写真】はコチラ https://joshi-spa.jp/?attachment_id=662705

 こちらは、ドドーン…ほぼ脂のように見えます。

⇒【写真】はコチラ https://joshi-spa.jp/?attachment_id=662706

 ここまでくると、ちょっとヘビーそうな予感。ちなみに霜降りは、サシの入りやすい血統牛にビタミンAを欠乏させるという驚愕の手法で作られるケースが多いそうで、もしそうなら「過度な霜降り=栄養が欠乏した不健康な牛」というイメージを持ちかねません。

 さてさて、話を戻して実験開始!今回は甘辛いすき焼きではなく、シンプルな「焼肉・ステーキ」を想定し、シンプルに塩をふった「もも肉」で比較してみることに。

◆霜降り度合いでこんなにも違う!実食レポート

 同じもも肉の中でも、個体や細かい部位が違うと、サシの入り具合が変わってきます。

⇒【写真】はコチラ https://joshi-spa.jp/?attachment_id=662707

 左は、もも肉の中でもサシの少ない「イチボ」。右は、「トモサンカク」というサシの入りやすい部位で、今にも溶け出しそうな脂が網の目のようにびっしり入っています。調理の条件を同じにし、直前に塩を振ってフライパンでしっかり焼いていただきました。