(写真=S-KOREA編集部)

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日本では安倍政権になって、「政府広報予算」が大幅に上がっているという。2013年度43億9900万円だった政府広報予算は、2015年度83億400万円と倍近くまで跳ね上がった。

お隣・韓国はどうだろうか。韓国も日本と同じく、政府広報に費やされた金額は増加の一途を辿っているようだ。

2月16日、国会教育文化体育観光委員会に所属するキム・ビョンウク議員が韓国言論振興財団から受けた答弁書を公開した。そこには、2016年の政府広報の執行額が明らかになっている。

公開された答弁書によると、2016年の韓国の政府広報執行額は総額6187億ウォン(約618億7000万円)。2014年の4698億ウォン(約469億8000万円)に比べると大幅に増加したことがわかるだろう。

日本に比べると圧倒的に高い数字だが、ここには新聞やテレビなどマスコミを通じた広告、屋外広告、インターネットを通じた広告費用など、すべての広報費用が含まれているという。

大手3紙で最も高かったのは?

より具体的に、どのメディアがいくら受け取ったのかを見ていこう。まずは日刊紙だ。

韓国政府が最も多くの広報執行額を費やしたのは、『東亜日報』だ。総額93億2800万ウォン(約9億3280万円)となっている。

2位は84億5200万ウォン(約8億4520万円)の『朝鮮日報』で、3位は81億2000万ウォン(約8億1200万円)の『中央日報』だった。韓国を代表する3紙に集中した金額は計259億ウォンで、新聞全体の12.7%を占めた。

新聞のトップ10は、『毎日経済』(5億7500万ウォン)、『ソウル新聞』(5億5520万ウォン)、『韓国経済』(5億3670万ウォン)、『文化日報』(5億1930万ウォン)、『韓国日報』(4億5160万ウォン)、『ハンギョレ新聞』(4億4570万ウォン)、『京郷新聞』(4億4430万ウォン)の順だ。

当然と言えば当然かもしれないが、新聞よりも地上波テレビに投入された金額は圧倒的に大きい。

KBSに31億円!!

韓国の地上波テレビで最も多くの政府広告を受けたのは、KBSだ。

KBSの2016年の総額は、310億6100万ウォン(約31億610万円)となっている。

2位はMBCで292億9200万ウォン(約29億2920万円)、3位はSBSで256億1400万ウォン(約25億6140万円)だ。

総合編成チャンネルはどうか。金正男氏の毒殺をスクープで報じた『TV朝鮮』が23億6800万ウォン(約2億3680万円)でトップ。以下、『MBN』(34億100万ウォン)、『チャンネルA』(25億1800万ウォン)、『JTBC』(19億1900万ウォン)となった。

その他、テレビ分野では『聨合ニュースTV』が54億9700万ウォン、『YTN』が86億7900万ウォンとなっている。

『NAVER』は大手新聞と同格なのか

成長著しいネットメディアは、格差が大きい結果となった。

韓国最大のポータルサイト『NAVER』には、91億5800万ウォン(約9億1580万円)が投入されている。新聞で1位となった『東亜日報』とほぼ同額で、『朝鮮日報』や『中央日報』よりも多くの金額が支払われたようだ。

同じく人気の高い『Daum』は、『NAVER』の半分以下となる38億9800万ウォン(約3億8980万円)。ネットメディア全体では257億3400万ウォン(約25億7340万円)で、テレビの3位SBSとほぼ同額となった。

では、広報執行額を最も使った韓国政府の部署はどこか。

今回公開された答弁書によると、保健福祉部が102億4600万ウォンでトップ。文化体育観光部(61億1700万ウォン)、食品医薬品安全処(50億5100万ウォン)、雇用労働部(32億8600万ウォン)などが上位となった。

答弁書を公開したキム・ビョンウク議員は、こう指摘する。

「政府広報は国民の税金で執行されるだけに、国民生活の助けになる情報と政策を伝えるために使うべき。しかしこの期間、政府は国定教科書や労働市場の構造改編など、国民が反対する政策に対する世論形成を目的に、政府広報を乱発した。

不必要な政府広報を減らして予算を削減し、公益目的のための政府広報を行うよう検討する必要がある」

たしかに国定教科書などは、そもそも「必要ない」という声が圧倒的多数を占めているなかで、強硬に押し通した感もある。
(参考記事:「アパホテル問題よりこっちが深刻」とする女子高生も。韓国「歴史教科書」が非難されるワケ

日本と同じく、韓国も政府広報に費やす税金は今後も増えていくのだろうか。

(文=S-KOREA編集部)