心理カウンセラーが教える!メンタルを強くするために心掛けてほしい3つ
「自分はなんでこんなにメンタルが弱いんだろう……」「もっとメンタルを強くしたい……」そんな風に思う方も多いのではないでしょうか。
洋服を着替えるかのように弱いメンタルを脱ぎ捨てて、強いメンタルへと衣替えができたらいいですよね。
そんなヒントとなるようなメンタルを強くするために心掛けたい「気持の持ち方」3つを心理カウンセラーの筆者がお伝えをします。
過ぎ去ったことをクヨクヨ考えない筆者の実体験でもあるのですが、カウンセリングをしていて自分に自信がない、些細なことに落ち込んでしまう。そんな方というのは過去の失敗や嫌な出来事に執拗にこだわっている方が多いです。
過去の体験を今に当てはめて物事を考えているのです。
辛い体験は体験として消せないでしょう。ですが必要以上に悲しい暗い出来事に固執することは気持ちがマイナス方向へと向くだけです。あの当時の出来事に対して徹底的に悩むことで過去を変えられるのならば是非ともやるべきでしょう。
タイムマシンにでも乗ってそれらを変えられるのならばいいのですが、そんなことできないことは分かっています。でもこれからやってくる未来は別で、過ぎ去った過去と違い自分の決断・選択でいい方向に変えてゆくことができるわけですね。
メンタルを強くしたいのなら、過ぎ去ったことをいつまでもクヨクヨと考えずに断ち切ること。そして今と向き合うことが大切です。
不安や心配の想像よりも今できる行動について考えるメンタルが弱い人はあれやこれや悪いことばかりを想像して不安や心配ごとを育てるのが得意です。いわば“不安心配の努力家”といえます。
実態がよく分からない不安や心配ごとだからこそ、想像を大きく膨らませてしまう……。その気持ちも分からなくはありません。ですが結局のところ今あれやこれやと「気にしていること」というのは自分の勝手な未来への想像であって、その多くは現実ではありませんね。
もし仮にその現実に直面したのなら、あとはもうそれに対応をするしかないだけです。そのための行動を取るのみなのです。
メンタルの強い人は「なるようになる」ではありませんが現状を受け入れたうえで、あれやこれや思いを巡らせる代わりに今できる行動を起こします。それに行動はとても現実的です。何か行動にうつしたときには、あれやこれや悪い想像をする暇なんてありませんから。
メンタルを強くしたいのであれば、不安について考えるよりもその払しょくために今どんな行動ができるのかを考えるべきでしょう。
あくまで自分は自分。他人と自分とを比べないこと周りの人と自分とを比べて自分の至らない点ばかりが目についてしまう……。メンタルの弱い人ほど他人と自分とを比べ、その結果「私はダメだ」と感じて落ち込んでしまいます。
そもそもなぜ私たち人は他人と自分とを比べようとするのでしょうか。それは他人と自分とを比較することで自分の評価を明確にしようとするからです。そうして安心を得たいわけなんです。ちなみにこれを心理学では社会的比較といいます。
このような他人と自分を比べる優劣意識というのは結果的に、いたずらに神経をすり減らすことになります。というのも他人との比較は上をみたらきりがなくエンドレスだからです。
メンタルの強い人というのは他人と自分との比較よりも、自分は自分、他人は他人と考え、自分ならではの個性や才能を活かす方向にエネルギーを向けています。自分という存在は後にも先にも自分だけなのですから、メンタルを強くしたいのならそう考えられるようになりましょう。
メンタルが強いというと何事にも動じない強靭な精神力というように感じてしまいますがそんな大げさなことではありません。日々やってくる出来事に対して“ありのままを受け入れる”ことができる。それがメンタルの強さだと思います。
是非あなたもこれら「気持の持ち方」を意識してみてください。そうすることで心も楽になれますよ。
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【筆者略歴】
大間 秀章
大学や企業を対象に専任カウンセラーとして従事する傍ら、執筆活動も行っている。専門分野は人間関係、恋愛、キャリア、メンタルヘルス、人生論。保有資格は産業カウンセラー、気象予報士 など。