アルゼンチン人コーチが語る錦織圭との歩み 視野に入れる今季目標とは…

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2011年からコーチ就任、最初は文化的な違いもあったが…

 男子テニスのアルゼンチン・オープンで決勝進出を果たした世界ランク5位の錦織圭(日清食品)。準決勝では同77位のカルロス・ベルロク(アルゼンチン)に4-6、6-4、6-3と逆転勝ちを収めた。決勝では同66位のアレクサンドル・ドルゴポロフ(ウクライナ)と対戦する。

 その錦織を支える一人が、現在大会が開催されているアルゼンチン出身のダンテ・ボッティーニ氏。地元・アルゼンチンのテニス専門メディア「プントデブレーク」では、その2人の歩みについて特集している。

「2011年に(コーチを)始めた時、彼は世界ランキング98位だった。ケイが5位になるなんて想像もつかなかった」

 記事の中でこう語るボッティーニ氏は、マイケル・チャン氏らとともに結成した“チーム錦織”にあって重要な役割を果たす人物でもある。コーチになった当初は「多くの障壁、多くの文化的な違いがあった」ものの「話し合いでは解決できなかったものはなかった。私たちは互いを学んでいった」と、互いにリスペクトし合うことで錦織の成長を促したそうだ。

ダンテ氏が語る「足りないこと」は…

 特にダンテ氏が働きかけているのはメンタル的な部分だという。「ケイにはメンタルトレーナーがいるわけではない。メンタル面は私とマネージャーが請け負っている。いつもポジティブで落ちこむことがないように盛り上げているんだ」と、テニスに打ち込める雰囲気づくりを心がけているようだ。

 頼れるコーチは、錦織が日本で誇る人気ぶりについても「人々は熱狂し、黄色い声援を送って、追いかけてくることもある。同時に、とても敬意を持って接してくれる面もあるんだ」と、独特の表現で伝えている。

 今季の目標についてダンテ氏は「すでに経験は積んである。足りないのは、もう一皮剥けてマスターズ1000で勝利することだ。勝利は手の届く位置にある。すぐそこに。心身両面での戦いでもある。一度このタイトルを勝ち取れば自信が得られるし、年間通じて同じような戦いができるはずだ」と、まだ未勝利の大会制覇にターゲットを置いている。

 錦織本人も目標に置くマスターズ1000制覇。今年こそ、その目標をクリアできるのか。まずはアルゼンチン・オープンで今季初優勝を手にしたいところだ。