インタビューに応じた
川口春奈と山崎賢人

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 1週間しか友だちの記憶がもたない女子高校生と、それでも思いを伝え続ける男子高校生。「一週間フレンズ。」で、今もっとも勢いのある2人の若手俳優・川口春奈と山崎賢人が初共演を果たした。川口が「(初対面という)感じがしなかった」というように、本当のクラスメイトさながらにからかい合い、互いの魅力を引き出し合う2人が、高校生のピュアな恋愛を瑞々しく紡いだ。

 葉月抹茶氏の人気漫画を、「赤い糸」などの村上正典監督が映画化。高校2年生の長谷祐樹(山崎)は、電車に忘れた本を拾ってくれた同級生・藤宮香織(川口)に興味を持つ。それから毎日のように香織に「友だちになってください」と声をかけ続けるが、返事はいつも「無理」のひと言。香織は中学時代に遭った交通事故が原因で、1週間で特定の記憶をなくしてしまう障害を持ち、新しく友だちを作ることを諦めていた。祐樹はその事情を知っても引き下がらず、交換日記に互いの日常を綴ることで友人関係を成立させようとする。

 撮影初日から互いを隔てるものはなかったと同調する2人は、まるでスクリーンから飛び出してきたような雰囲気をかもし出す。いまや青春映画には欠かせない存在となった山崎に、川口が「みんなの王子ですから」と目を向けると、山崎は「全然王子じゃないんですけど、それで何か励みになったりしている人がいるのであれば、そういうのもありかな(笑)」と照れた表情を見せる。自然に打ち解けられたのは、互いに尊敬の念があったからだろう。

 川口「(山崎は)すごくメリハリがある。芝居のときはグッ! みたいな集中力をすごく感じて、めちゃくちゃ引っ張っていってもらいました。何より、香織ちゃんは長谷くんというキャラクターに完全に影響されているので、そこは自分自身もそうでしたね」
 山崎「本当に現場は楽しかったですね。香織という役は繊細なお芝居が求められると思うんです。それをやりながら、ちゃんと抜くときは抜けて、自分でコントロールしていて。面白いし、楽しいし、いい感じです(笑)」

 川口は、香織と祐樹の関係について「めっちゃラブラブな感じもいいんですけど、この映画は純情というか、恋人でもないけれど友だち以上というか……。家族に近いような、特別な関係性なんです」と分析する。

 最初は交換日記の申し出を断る香織だが、祐樹の熱意に心を動かされ、受け入れることを決意する。「最初は人嫌いみたいな、人と関わりたくない感じ。でもそういう女の子が少しずつ(表情を)緩めてくれる。本当にちょっとずつ、作られた笑顔じゃなくて、ぎこちなさとか、そういうニュアンスがすごく大事なのかなと思いました」

 一方の山崎は、今作でこれまでにないほど純粋で天真爛漫な“普通”の高校生に扮した。毎週忘れられ、冷たくあしらわれても、めげずにアプローチし続ける祐樹を「全力で、真っ直ぐ、友だちになりたいという思い」で演じたと話し、祐樹の一途な思いにも「共鳴しまくりですね!」と目を輝かせる。

 「諦めない感じが、無償の愛というか。すごく気持ちはわかる。やっぱりこれだけ人を思える、人に愛を注げるということはいいなと思います。素敵ですね」

 不器用な2人が繰り広げる胸キュンシーンも満載な今作。そのなかでも一押しの場面を聞くと、川口は「図書室!」と即答。山崎も「図書室、バックハグ!」と声をそろえる。学園祭の準備をしていた2人が、ひょんな理由から夜の図書室に忍び込み、交換日記の思い出を振り返るシーンだ。

 川口「夜の校内っていうのが、お客さんはドキドキしてくれるのかな? 理想的というか、手を掴まれちゃう感じとか、嫌いじゃないなと思いながらやっていました(笑)」

 手を“つなぐ”のではなく“掴む”。祐樹の些細な仕草から、2人の“友だち以上恋人未満”な関係のもどかしさが伝わる演出に、川口は「そこ大事!」としたり顔だ。

 「学校に2人でいる何気ないシチュエーションで、ドギマギしている感じが多いんです。下駄箱で見つめ合うとか、なんてことのないシーンなのに照れくさかったり。『目を見れない!』みたいなのが、『わかる!』って思っていただけたらなと思います」

 確かに、現実世界の高校生とはそういうものかもしれない。簡単に手もつなげなければ、突然のキスもできないが、何気ないことでときめくことができる。川口の言葉が、香織と祐樹の関係に感じる“胸キュン”のリアルさを表している。