大学生活を送る上で、学費だけでなく生活費を親に頼る人はそう珍しいことではありませんが、20代前半の多くの若者が、大学や専門学校を卒業した後でも親から援助を受けていることが調査で判明しています。

A secret of many urban 20-somethings: Their parents help with the rent

https://www.boston.com/news/national-news/2017/02/09/a-secret-of-many-urban-20-somethings-their-parents-help-with-the-rent

アメリカの20代前半の若者の多くは「実は、親に生活費を援助してもらっている」という情報を、友達との間でさえ秘密にしているそうです。しかし、アリゾナ大学のパトリック・ワイトマン准教授が2007年から2013年の間に2000人以上の若者を追跡した調査によると、多くの20代前半の若者が、学校を卒業して働き出してからもなお親から生活費の援助を受けていることが分かっています。

大学や専門学校を卒業した20代前半の若者が親から援助してもらっているのは主に「家賃」で、22歳から24歳の若者の40%が親から生活費をもらっており、援助を受ける平均金額は年間で3000ドル(約33万円)だとのこと。なお、月額にして250ドル(約2万8000円)という平均援助額は、アメリカの都心部にあたる人口100万人以上の「メトロエリア」における平均家賃の29%にあたるそうです。

親が家賃のために援助する額は子どものキャリアと住宅環境によって異なります。例えば、芸術やデザインの道でのキャリア形成を希望する若者の場合、半数以上の53%が親の援助を受けとり、年間の平均援助額は3600ドル(約41万円)です。これに対して親からの平均援助額が少ないのは、農業、建設業、小売業、サービス業で働く若者だそうです。キャリアの初期の段階での収入が低い芸術・デザインがアルバイトだけでは足らずに親からの仕送りを受けている、というのは想像しやすい状況と言えます。



また、メトロエリアの若者は小さな都市に住む若者にくらべて親から家賃の補助を受ける割合が30%も高いことが分かっています。これは、都心部の家賃が校外に比べて高いことから納得できる数字と言えそうです。

ただし、ワイトマン准教授は調査の中で、近年、若者が財政面で親に依存する傾向にあることを見つけたとのこと。1980年代には20代の若者で親から何らかの援助を受けている人は半分以下だったのに対して、2010年には70%に近い若者が資金援助を受けているとのこと。ちなみに金額ベースで言えば、親から子どもへの援助のうち、生活費の支援は20%に過ぎず、住宅購入の頭金や起業への援助が大半を占めているそうです。