氾濫する偽ニュースの中で「本当の事実」を伝える報道機関10選

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作り話や偽ニュースがインターネット上に氾濫し、新政権が独自の「代替的な」または「もう一つの」事実をしつこく売り込もうとする新たな時代に、「本当の」真実・事実を知ることができる可能性が最も高いのは、どのメディアなのだろうか。

今年1月に行われたゴールデングローブ賞の授賞式で女優のメリル・ストリープがジャーナリズムを擁護し、ドナルド・トランプを批判するスピーチをして以来、ジャーナリストの権利を守る国際非営利団体「ジャーナリスト保護委員会(CPJ)」への寄付は増加。

また、米コロンビア大学ジャー ナリズム大学院が発行する「コロンビア・ジャーナリズム・レビュー」などによると、トランプが大統領選で勝利して以降、ニューヨーク・タイムズその他の新聞の販売部数が大幅に増加している。

これらは、何百万もの人たちが「何を読めばいいのか」「どの新聞や雑誌を購読すればいいのか」と悩んでいることの表れだろう。そのことを知り、筆者は大手報道機関のうち最も真実と事実を伝えていると考えられる10のメディアを選び、紹介することにした。

1. ニューヨーク・タイムズ(NYT)

筆者の考えでは、米国で最も影響力のある新聞だ。社説に加え、一部の記事は左寄りで、世界中の問題に関して進歩主義的な見方を示している。だが、米国の報道に関する倫理基準に準拠している。

2. ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)

発行部数は米国内で最多。元々は経済紙だが、米国では他社に先駆け、新たなタイプの特集記事を展開してきた。社説は自由市場と保守主義のより所とされている。

3. ワシントン・ポスト

1970年代初め、ウォーターゲート・スキャンダルに関する調査報道によってリチャード・ニクソン大統領を辞任に追い込んだ同紙の伝統は、現在の社主であるアマゾン創業者ジェフ・ベゾスの下でも受け継がれている。ピューリッツァー賞の受賞や最も優秀なジャーナリストの獲得、スクープ記事の報道などで数十年間にわたり、NYT、WSJと共に米三大紙の一角を成してきた。

4. BBC

BBCは優れたテレビジャーナリズム、ラジオジャーナリズムの世界標準を示す存在だ。米国のケーブルニュース局も、BBCの基準に従うことができればと思う。公共放送サービス(PBS)は素晴らしいニュース番組も制作しているが、BBCに比べると創造力に欠けるようだ。

5. エコノミスト

英国の政治経済誌である同誌は、優秀なエコノミストとジャーナリストを擁し、世界中の出来事に関する厳密に事実に基づく記事の執筆と編集で知られる。

6. ニューヨーカー

政治や文化、ビジネス、その他のトピックに関する事実に基づいた長文記事が特徴の週刊誌。執筆から事実確認、掲載までに数か月かかる記事もある。だが、その分ほかの媒体では見られない深く掘り下げた記事と分析を提供している。NYTと同様、世界中の問題に関して進歩主義的な視点を持つ。

7. 通信社(AP通信、ロイター、ブルームバーグニュースなど)

これら各社の報道は事実に基づいていると信用することができる。政治や経済に関するニュースと情報の流れの骨格となるものを提供している。そして、これらの通信社から情報を得る各報道機関は、その恩恵を受けている。各社はソーシャルメディアでも情報を提供しており、関心がある問題を追っている特定の記者をフォローすることもできる。

8. フォーリン・アフェアーズ

米外交問題評議会(CFR)が隔月で発行する国際政治経済ジャーナル。国際問題に関する情報を入手したい人向けの雑誌だ。国際関係を熟知した人たちの投稿や対談、分析などが掲載されている。

9. ザ・アトランティック

著名なジャーナリストらが国内外の問題に関する特集記事や分析記事を執筆する月刊誌。電子版では一部、ヘッドラインをクリックして記事を閲覧する形を取っているが、いずれも事実に基づく報道というジャーナリズムの原則に従っている。

10. ポリティコ

元ワシントン・ポストの記者2人が2006年に設立。米国(と欧州)の政治報道において、重要なプレーヤーになっている。創業者らが今年開設したニュースサイト、「アクシオス(Axios)」にも注目だ。

「次点」も十数社

上記以外にも、筆者は複数の新聞や雑誌、ラジオ局、ニュース専門テレビ局、ニュースサイトなどを「次点」として選んだ。フォーブス誌も、ビジネスニュースを提供する媒体の一つとしてその中に含まれている。

なお、筆者はAP通信、ワシントン・ポストでインターンとして働き、その後、スタッフライターとしてWSJに勤務した。また、フリーランスの執筆者としてニューヨーク・ポスト、NYT、ニューヨーカー(電子版)に寄稿している。