ヤスミン・アフマドの最高傑作が、8年の時を経て初の劇場公開 (C)Primeworks Studios Sdn Bhd

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 マレーシアの女性監督ヤスミン・アフマドの最高傑作で、長編映画としての遺作になった「タレンタイム(原題)」(2009)が「タレンタイム 優しい歌」の邦題で3月に劇場公開が決定。このほど、劇中歌を用いた2バージョンの予告編がお披露目された。

 東京国際映画祭最優秀アジア映画賞を受賞した「細い目」(2004)で知られるアフマド監督は、マレー系、インド系、中国系など民族や宗教が異なる人々が暮らす多民族国家マレーシアを映しだした作品を発表。2009年7月25日、51歳の若さで急逝した。活動期間は6年で、6本の長編を残している。

 遺作となった「タレンタイム」は、多民族が暮らす街で、音楽コンクールに挑戦する高校生たちを描いた作品で、アフマド監督の最高傑作との呼び声高く、自主上映が続けられ、上映のたびに満席が続出。今回、8年の時を経て初の劇場公開となった。予告編は、男性ボーカルの「I Go (アイ・ゴー)」と、女性ボーカルの「Angel(エンジェル)」の2曲を全編に用い、登場人物の人生ドラマを垣間見せる映像だ。

 音楽コンクール“タレンタイム”が開催される高校で、ピアノの上手な女子学生ムルーは、耳の聞こえないマヘシュと恋に落ちる。二胡を演奏する優等生カーホウは、成績優秀で歌もギターも上手な転入生ハフィズに成績トップの座を奪われ、わだかまりを感じている。マヘシュの叔父に起きる悲劇、ムルーとの交際に強く反対するマヘシュの母、闘病を続けるハフィズの母。民族や宗教の違いによる葛藤も抱えながら、彼らはいよいよコンクール当日を迎える。

 「タレンタイム 優しい歌」は、3月下旬シアター・イメージフォーラム、4月シネマート心斎橋ほか全国順次公開。