「年収300万の人は何もがんばっていない人」ビジネス強者が語る収入増の秘訣

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程度の違いはあれど、「もっとお金を稼ぎたい」という思いは誰もが持っているはず。
特に今は賃金が上がりにくいと言われる時代ですから、日々の生活が苦しかったり、金銭的なゆとりのなさから将来に希望が持てない人は多いかもしれません。

ただ、何もせずに「お金が欲しい」と願っていても実現しないのは確かなこと。その願いを実現するには自分の何かを変えないといけません。

『年収300万円はお金を減らす人 年収1000万円はお金を増やす人 年収1億円はお金と時間が増える人』(サンライズパブリッシング刊)はそんな人にヒントを与えてくれる一冊。

年収1000万を目指すには何が必要なのか、そして年収1億円には…。今回は著者の金川顕教さんにお話をうかがいました。

■年収300万の人は「何もがんばっていない」

――『年収300万円はお金を減らす人 年収1000万円はお金を増やす人 年収1億円はお金と時間が増える人』についてお話をうかがえればと思います。「年収1億円」のモデルは金川さんご本人かと思いますが、普段どんな生活をされているんですか?

金川:「年収1億円」というと、世間のイメージは「毎日高級店で食事をして、買い物に行って」という感じだと思いますが、僕はそういうタイプではなくて、基本的には夜中まで仕事をしていることが多いです。昨夜も朝の4時くらいまで打ち合わせをしていて、寝たのは7時くらいでしたし。

年収3000万円くらいの頃は、おいしいものを食べるのが好きで、あちこち食べに行ったりしていたんですけど、太りますし体調も悪くなってしまったので、もうそういうことはやめて、1000円くらいで健康的なものを食べられるところで食べていますね。

――金川さんは以前、公認会計士をされていて比較的高収入を得ていながら、その立場を捨てて起業されました。この理由についてお聞きしたいです。

金川:おっしゃる通り、1年目から年収600万円くらいでしたから、同世代の人と比べるともらっていた方だったと思います。

起業した理由はいろいろあるのですが、仕事をするモチベーションの部分は大きかったですね。企業の会計監査が主な仕事だったのですが、簡単に言ってしまうと「相手を疑う仕事」なんですよ。売上を隠していないか、決算の数字は正しいか、と常に相手を疑いの目線で見ないといけない。

専門的な仕事ですし、新しい知識をどんどん得られるので、やりがいがないかというとそんなこともなかったのですが、このまま20年、30年先も同じことをやっていくのかと考えると、ちょっと違うなという思いはありました。

――会社を辞めることを決めた、最後の決め手はどんなものでしたか。

金川:そこはもう勢いです。当時、副業としてブログアフィリエイトでお金を稼ぐ方法を教える仕事をしていて、それが月に40〜50万円になっていました。

本業の片手間でそれくらい稼げるなら、こっちに本腰を入れたら会計士を辞めてもやっていけるんじゃないか、と勢いで辞めて、それがうまくいったという感じです。今はこのビジネスが大きくなっています。

ただ、まだ20代で失敗したとしてもまだやり直しがきく年齢だったので、そこまで深くは考えてなかったです。ダメだったら実家に戻るなり、また会計士として働くなりすればいいわけで。

――本書では、「年収300万円の人」「年収1000万円の人」「年収1億円の人」と、年収別に考え方と行動の違いがつづられています。金川さんとしては、やはり「1億円」を目指してほしいという思いはあるのですか。

金川:そういうわけではないです。僕自身、お金はそこまで必要だとは思っていません。

ただ、1億円の人と3000万円の人はどちらが幸せかは決められないにしても、年収300万円となると、ほとんどの場合お金について悩んでいるはずです。それなら1000万円なり2000万円なりを目指してみてはどうですか、ということですね。

――その場合、どんな方法が考えられますか。

金川:年収300万円の人は、極論すれば「何もがんばっていない人」です。言われたことをやっているだけだったり、世間に流されていたり、常識を鵜呑みにして何も考えずに生きている人の平均がそのくらいになる。

どういう仕事をすればどのくらいのお給料がもらえるかということは、調べればすぐにわかることですし、年収1000万円まではその方法はいくらでもあります。弁護士や会計士になる方法もありますし、歩合制の営業マンだってそれくらい稼いでいる人はいる。

お金がないことで悩んでいるなら、給料のいい仕事を調べて、そちらの方向にいけばいいのに、年収300万円の人は「このままがんばればいつかは給料が上がる」と考えて、転職したり、自分でビジネスをしたりといった行動を起こさないんです。

でも、「このままがんばれば」という考えは、外資系の生命保険会社みたいに、同じ組織の中に年収数百万円の人から1億円の人までいる会社では有効かもしれませんが、固定給のまま昇給幅の少ない会社で働いている人も多いはずです。

そういう人は会社を変えたり、ビジネスをはじめたり、投資をはじめたり、行動を起こすしかないわけで、その一歩を踏み出して欲しいなと思っています。

――年収1000万円から年収1億円を目指すとなると、また話が違ってきますよね。

金川:1億円となると、組織で働いていたり、国家資格に則った仕事だとなかなか難しいですからね。

僕の知る限り、1000万円までは、税理士や会計士、医師のような、いわゆる「肩書き」のある人が多いですが、それ以上となるとやはり自分でビジネスをする人になります。でも、こういう人って、世間的に「何をやっているかよくわからない人」と見られやすい。

「何をやっているかわからないけど、ものすごく稼ぐ人」って誹謗中傷を受けやすいですし、親や親戚からのウケも良くない。1億円稼ぎたいという人にはそういう面でのメンタルの強さは必要だと思います。
(後編につづく)

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