少し前に風疹の流行が話題になりました。風疹は子供の病気というイメージがありますが、大人の間で感染が広がり問題となったのです。よく調べると数年ごとに風疹が流行っているようです。問題はこれから妊娠を考えている女性。妊娠初期は流産や早産などのリスクが気になりますが、妊娠中に風疹に感染してしまうと、赤ちゃんに障害が出る恐れがあることが知られるようになっています。妊娠してからではワクチンは受けられません。将来妊娠したときに後悔しないよう、風疹の対策は今すぐに行いましょう。

妊娠中、風疹にかかるとどうなるの?

妊娠中の女性、とくに妊娠20週頃までの女性が風疹に感染すると、耳や目、心臓に障害をもった子供が生まれてくる可能性が高くなるほか、低体重で生まれてきたり、身体や精神の発達障害が起こる場合もあります。このような障害が起こることを、「先天性風疹症候群」といいます。妊娠初期で風疹に感染した場合、先天性風疹症候群になる確率が50パーセントにもなります。また、妊娠2ヶ月くらいまでは子供の耳、目、心臓のすべてに症状が現れやすく、2ヶ月以降は目と耳のみに症状が出やすいということがわかっています。先天性の難聴や視力障害は、残念ながら治療をしても完治させるのが困難です。

風疹の感染に特に注意したい世代とは?

風疹が流行し始めたのは2011年の春からです。“働き盛りの男性の間で風疹が大流行”とニュースにもなりました。この時期に発症したのは8割が男性と言われています。なぜ男性ばかりが感染したのでしょうか?それには生まれた時期によるワクチン接種の受け方が大きく関係しています。日本で風疹の予防接種が導入されたのは1977年からです。最初は妊娠中の感染を防ぐために、女子中学生を対象に集団接種が行われていました。

乳幼児期の男女に接種することになったのは、風疹予防接種法が改正された1995年からです。この制度変更の間に、集団接種によるワクチン接種を受けておらず、個別での接種も浸透しなかった“風疹のワクチン接種をあまり受けていない世代”が発生してしまったのです。その世代とは、「1979年4月2日〜1987年10月1日の間に生まれた男女」また、「1977年〜1989年に中学生だった男性」です。そのため、現在20代〜40代後半の多くの人は、風疹のワクチン接種を受けていない可能性があるのです。

風疹に感染しないためには?

風疹は一度感染したりきちんとワクチンを打っていれば抗体を持っているので、再びかかることはありません。自分が風疹の抗体を持っているか確かでなければ、ワクチン接種を受けましょう。現在20代から40代の女性でも、風疹の抗体を持っていない人が15%もいるそうです。仮にすでに抗体があったとしても、再度ワクチンを打つことで身体上の問題はないとのこと。記憶が曖昧だったり母子手帳を紛失してしまっているような場合は、念のためワクチン接種を受けることをおすすめします。

風疹ウイルスの感染力は強力で、咳や会話などの飛沫で感染するため、発疹などの症状が出る2〜3日前から周囲に感染が広まります。男性が先に風疹にかかり妊婦さんに感染させてしまうこともあるので、妊娠を希望する女性だけでなく、男性側もしっかりとワクチンを打つことを忘れずに。

また、すでに妊娠している人はワクチンを打つことができませんし、ワクチン接種後数か月は妊娠しないよう避妊する必要があります。風疹を予防するために、同居する家族やパートナーがワクチンを打つだけでなく、流行時期は人混みを避けるなどして感染リスクを減らしましょう。


writer:サプリ編集部