14日、中国事情に詳しい米国の若手研究者、カーリー・オコンネル氏は、香港アジア・タイムズ・オンラインに寄稿し、移民と中国が米国の雇用を盗んでいるという見方に異議を唱えている。写真は米ニューヨークの自由の女神像。

写真拡大

2017年2月14日、中国事情に詳しい米国の若手研究者、カーリー・オコンネル氏は、香港アジア・タイムズ・オンラインに寄稿し、移民と中国が米国の雇用を盗んでいるという見方に異議を唱えている。

トランプ米大統領とその信者は、移民と中国が米国の雇用を盗んでいると信じている。だが投資移民の大半は中国人であり、雇用を創出するために米国に来ている。

米国のEB-5プログラムは、出資金額や雇用創出の厳しい基準を満たす外国人投資家に対してグリーンカード(永住権)を取得できるようにしたビザ取得プログラムだ。同プログラムは、米議会が経済を刺激する目的で1990年に作成したもので、資格を得るためには、申請者は新しい商業企業に投資し、米国人労働者のために雇用を創出しなければならない。

EB-5地域センタープログラムのための全国組織、Invest In the USA(IIUSA)が発表した報告書によると、EB-5投資家は2016年に米国企業に38億ドル(約4325億円)以上を投資している。16年の中国本土の投資家の人数は報告されていないが、14年には4153人で、全体の85%を占めている。それに続くのがベトナム、台湾、インドだ。毎年1万件のEB-5ビザが付与されているが、過去2年間は中国人投資家が殺到しその枠はすぐに埋まってしまった。トランプタワーの建設資金の大部分も、中国のEB-5移民の投資を利用したものだ。

トランプ氏が、中国の投資移民を利用して建てられたタワーに自身の名前を飾る一方で、中国が米国経済にダメージを与えていると非難するのは、言行不一致と言わざるを得ない。さらに、移民の経済に与える影響は、有益性と有害性を考慮して、多面的な問題として捉える必要がある。

移民が米国の雇用を盗んでいると非難している人の多くは、EB-5プログラムを通じて直接どれくらいの雇用が創出されているのかを知らない。1件のビザで少なくとも10人の雇用が創出されると計算すれば、ビザの年間の発給件数は1万件であるから、毎年少なくとも10万人の雇用機会が創出されることになる。経済に対する刺激で関節的にさらに多くの雇用が創出されていることは言うまでもない。むしろ怒るべきなのは中国の方だ。最も裕福で経済に精通した人材を米国に奪われているのだから。(翻訳・編集/柳川)