妻夫木 聡が迷いだらけの芝居だったという役を語る:映画『愚行録』

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人間なら誰しもが陥ってしまうザ鬚さイ糶ザ鮃奧イ鬟好リーン上にまざまざと描き出していく映画『愚行録』。第135回直木賞候補作にもなった貫井徳郎の同名小説を原作とする本作、監督はこれが長編デビューとなる石川 慶、主人公の週刊誌記者・田中武志役は妻夫木 聡が務めている。始まりから終わりまで観るものの心をざわめかせる『愚行録』について、妻夫木に話を聞いた。

―まず、今回の話がきた時の心境は?

新進気鋭の石川 慶監督の初長編作ですし、とても挑戦的な内容だったので、オファーをいただいてすごく嬉しかったです。

―『愚行録』は、観客にすべてを説明するのではなく、提示されたいろいろな要素を観客の方で集約していくタイプの作品ですね。

そうですね。登場人物に感情移入しながら主観的に観るというよりは、一歩引いた立場で客観的に観る作品になっています。劇中には自分の心の内をさらけ出さない人も多く登場するので、ニ榲はこういう風に思ってるんじゃないかイ帆杼しながら観ていただければと思います。


(C)2017『愚行録』製作委員会

―妻夫木さん自身は、演じる上で意識した点はありますか?

僕自身も、原作や脚本より役を膨らませたいという欲を捨てて、田中としてどう作品中に存在するかを大事にしました。あと、役を演じる時はわかりやすくひとつのキャラクターを作ってしまいがちなんですが、今回はあえて多面性というものを意識して、観ている方たちにヅ鎮罎呂海鵑平擁だイ箸い先入観を持たれないように心がけました。

―役については、監督とお話しされたりも?

映画全編を通じて、田中という人間の印象が強すぎず、弱すぎもしないようにしたかったので、監督ともそのバランスについてはとことんお話ししました。でもやっぱり、すごく難しかったですね。撮影中は迷いだらけの芝居をしていたので、いつも不安で。撮影後に何度かイ△譴蚤臂翩廚任靴拭イ抜篤弔縫瓠璽襪靴燭蠅發靴泙靴拭幣弌法

―(笑)普段取材をされる側の妻夫木さんが今回は取材する側ですが。

週刊誌記者の役ということで、新聞社にご協力いただいて、編集部を見学させていただいたり、実際に事件記者をされている方にお話を伺ったりしました。その方によると、取材する時は、相手の方に合った接し方をしないと言葉が引き出せなかったりするそうなんですね。僕はCM(サッポロ生ビール黒ラベル)の撮影で毎回何時間か相手の方とフリートークしているんですが、おかげで聞きたいことを切り出すタイミングなどもつかめるようになってきたので、その経験がかなり役立ったと思います。


(C)2017『愚行録』製作委員会

―では、完成した作品をご覧になった感想はいかがでした?

田中という役は、あくまで観ている方の想像力を掻き立てるためのひとつの要素であって、何かを提示したり、気持ちの誘導をしてはいけない立場なのですが、それでもイ發Δ舛腓辰醗磴ι従陲里曚Δ良かったんじゃないかイ隼廚Δ箸海蹐呂△蠅泙靴拭そういう意味でも改めて、すごく難しい役だったなと思います。

―ちなみに妻夫木さんは、普段映画を観る時もいろいろと考えたりする方ですか?

そうですね。単純に楽しめばいいのですが、どうしてもイ海量鬚いい放イ箸イ覆襪曚鼻⇔匹できてるなイ箸思ってしまって。きっと職業病ですね(笑)。映画は当然娯楽であるべきだとは思いますが、僕自身は必ず何かを持って帰りたいんです。消化することも大事かもしれませんが、消化だけで終わらせたくないというか、どこか消化不良に陥りたくて。心のひっかかりみたいなものが感じられる作品をもっと観ていきたいですし、僕が関わった作品でそういった思いを誰かに感じてもらえたらとも思います。


(C)2017『愚行録』製作委員会

SATOSHI TSUMABUKI
妻夫木 聡 1980年12月13日生まれ、福岡県出身。映画初主演を務めた2001年の『ウォーターボーイズ』で人気を集め、2003年の映画『ジョゼと虎と魚たち』で第77回キネマ旬報ベスト・テン主演男優賞、2010年の映画『悪人』では第34回日本アカデミー賞最優秀主演男優賞を受賞。そのほかの主な映画出演作に『マイ・バック・ページ』(11)、『東京家族』(13)などがある。2017年は、映画『奥田民生になりたいボーイと出会う男すべて狂わせるガール』『家族はつらいよ2』が公開。

『愚行録』
監督/石川 慶
出演/妻夫木 聡、満島ひかりほか
2月18日(土)より全国公開
http://gukoroku.jp/