店内はサロンのような雰囲気。重厚な内装や調度品の数々に囲まれて優雅な時間を過ごして/北野坂にしむら珈琲店

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神戸港の開港後に多くの外国人が暮らし、コーヒーを扱う商社が多かった神戸。喫茶店もおのずと発展し、今でも歴史の面影が残る名店が集まる。そこで、喫茶文化が息づく街、神戸の代表的な“昭和レトロ”な喫茶店を紹介。休日は、こだわりコーヒーとともに、優雅な時間を楽しむのもいいかもしれない!

【写真を見る】ドイツのメーカー、ポリフォンが1890〜1895年に製作した全自動オルゴール/北野坂にしむら珈琲店

■ コーヒーと共に浸る優雅な“会員制”の余韻

「北野坂にしむら珈琲店」は、日本初の会員制として誕生した普遍の趣を残す特別な喫茶店。1948(昭和23)年、5坪の土地とわずか3セットのテーブルで創業。その後、自家焙煎やストレートコーヒーなどで店は飛躍的に成長し繁盛店に。そんななか、創業者の川瀬喜代子さんが「ゆっくりコーヒーを楽しみたい常連さんに応えたい」と、1974(昭和49)年に日本初の会員制喫茶店として開いた4店目がこちら。店内は川瀬さんのコレクションやヨーロッパのアンティーク家具が並び、ホテルのサロンのような雰囲気。そして、阪神・淡路大震災を機に開放され、今では誰もが非日常感を味わえる場所に。オリジナルブレンドのほか、ブランデーの香りを加えるカフェ・ロワイヤルなど、北野坂だけのメニューもある。

店内はサロンのような雰囲気。重厚な内装や調度品の数々に囲まれて優雅な時間を過ごせる。

フレンチレストランだった2階。今はカジュアルなランチとディナーで利用できる。

ドイツのメーカー、ポリフォンが1890〜1895年に製作した全自動オルゴール。

「ケーキセット」(1200円)。6種類の豆を個別焙煎するにしむらブレンドコーヒーなど飲物は3種、ケーキは常時8種から選べる。コーヒー単品が850円なのでセットがお得。

川瀬さんが上海で住んでいた洋館をイメージ。ツタが絡まる外観は趣がある。

■ 随所に昭和らしさを感じる変わらぬたたずまい

「EVIAN COFFEE」は、良心的なコーヒーもうれしいレトロ感たっぷりな老舗。濃淡ある床や椅子にノスタルジーを感じつつ、コーヒーを楽しめる。焙煎機やサイフォンは日本のパイオニア的なメーカーの機材を創業時から愛用。実は神戸で最初のサイフォンコーヒー店で、「コーノ」のサイフォン機材は、長いもので20〜30年使っている。店主自ら中煎りする5種の豆をブレンドしたコーヒーは繊細な味わいで、1杯330円とリーズナブルなのも魅力。

現在メインでコーヒーを入れるのは2代目の鎌田良司さん。豆の焙煎も自身で手がける。

天井が高く、ゆったり過ごしやすい。

「ホットコーヒー」(330円)。程よい酸味と甘味で、すっきり飲みやすい。

神戸の景色に溶け込んだ店構え。店頭では「ブレンド」(100g450円)のほか、店で使用するサイフォンなども販売している。【関西ウォーカー編集部】