誰でも一度は憧れる"銀座の高級店"。でも予算は軽く1万円超えはくだらない…。そんな憧れの店の味を味わいたい時はランチに注目だ。

ディナーと変わらぬ味、職人技が超お得に楽しめるのだ。銀座のあこがれの店にディナーで訪れる前に、一度ランチで体験するのもオススメだ。



「からく丼」¥2,000。3種類のネタがのる「江戸前丼」も人気だ
お疲れ身体に沁み渡る極上海鮮丼に薬膳スープセット『鮨 からく』

ランチタイム限定の丼にも、職人の技と仕事に妥協は一切無い。

『鮨 からく』は『鮨 奈可田』出身の戸川氏が平成元年に開店した高級寿司店。「銀座江戸前鮨研究会」を主宰するなど江戸前回帰の第一人者でもある。

店名がついた「からく丼」は、新鮮なうちに仕込んだ脂がのったまぐろや中落ちに、毎朝活きた状態から店で割くふんわりとろける食感の穴子、そして鯉がこれでもか!と共演する贅沢な丼。

江戸前ならではの丁寧な手仕事と味わいを存分に楽しめる。



銀座の『奈可田』出身の戸川さんが平成元年に開店した高級寿司店。「銀座江戸前鮨研究会」を主宰するなど江戸前回帰の第一人者でもある。

江戸前の高級寿司と聞けば、値段が気になるところだが、ランチは1,000円からという粋さ。店名がついた「からく丼」は、新鮮なうちに仕込んだまぐろや中落ち、穴子、鯛がのっている。

それぞれ時間をおいた旨みが出ており、漬けは奥深いしょうゆの風味が生きた味。中落ちは、口の中でみずみずしくとろける美味しさで、江戸前の手仕事が十分にいただける。




昼の¥4,000のおまかせには、ウニや中トロなどの豪勢な素材や、秋に旬を迎えるサンマやイクラ、鰹も含まれる。秋田の農家から直送されるコシヒカリを昼は羽釜、夜は土鍋で炊く
仕事への英気を養える、鮨のパワーランチ『鮨 石島』

夜は¥20,000からだけれど、昼は8貫¥1,500〜、10貫分の内容のあるバラちらしも¥1,500で提供するのだからキップの良さが凄まじい。



バラちらし¥1,500

その価格設定を店主・石島吉起さんはこう話す。

「いまの会社員の方は誰かに鮨に連れていってもらう機会って少ないはず。そんな人たちにも鮨を知ってもらいたいんです」。



店主の石島吉起さんは32歳で独立してこの店を開けた。〈ランチ¥1500〜〉

なかには昼に食べて、その後彼女が誕生日の夜に再訪したお客もいるとか。

昼は回転も早いが列も絶えず、それは味と価格をみればやむを得ないと実感するはず。


銀座ランチで鯛茶漬けって嬉しいですよね



鯛茶漬け(お浸し、小鉢、香の物、甘味)¥1,600
落ち着いた店内で名物の鯛茶漬けを『銀座あさみ』

銀座から徒歩8 分、伝統ある料亭が立ち並ぶ街並に、静かで堂々とした佇まいの『銀座あさみ』はある。

いただくべきはずばり、鯛茶漬け。ごまだれ、くるみ、カシューナッツをベースにした香ばしいタレにお好みでわさびを溶して丼にかけ、さらにその上から煎茶を注げば準備完了。ゴマの風味が、卸したての真鯛の旨みを引き立てる。



さらに、わさび、しそのアクセントも噛むごとに効いてくる。計算された味のバランスは圧巻だ。

お浸し、小鉢、香の物、季節の甘味がついて料亭の味が1,600円というのは、やはりオトクすぎる。




はも天丼¥1,350
高品質で新鮮な鱧をたっぷりと天丼で『銀座 福和』

こだわりの鱧やふぐ、天然鮎を使った料理が自慢の『銀座 福和』。

なかでも鱧は、1寸で24切れの包丁を入れないと美味しく味わえないことから、熟練の技を必要とする食材。



それを惜しげもなく、たっぷりといただけるのが鱧野菜天丼。

野菜も近江人参など色と食感のよいものを使用している。


夜は1万越えの寿司でも、ランチならお得!



昼の1人前握り¥3,500。大間の中トロに藁で燻した淡路の鯖、出水の新イカの握り、下田の金目などその内容は昼食としては最上級
昼から極上の鮨のコースを食べるのも、銀座流の贅沢『銀座 くろ寿』

昼の一人前握り(¥3,500)の内容の濃さは、想像の2〜3倍以上のはずだ。

ここでは握り8貫プラス、サラダ、茶碗蒸し、玉子焼き、巻物、汁物、さらにデザートが付くという大盤振る舞い。



8種の魚が入ったバラちらし¥3,500

夜のおまかせは¥15,000(税別)からなので昼のお得感はなおさら高い。

店主の黒須法明さんは「昼は食べてもらうための鮨、夜はいい時間を過ごしてもらうための鮨、その意味合いはまったく違いますね」とその料金の理由を話す。



店主の黒須法明さん。この世界に入り20年以上で9年前に同店をオープンさせた。〈ランチ¥3500〜〉

鮨のある日常も、鮨による非日常も提供してくれる良店である。




LUNCH-A-より“清流鶏のローストと赤パプリカのバスク風レモンコンフィとハーブの香り”(アミューズ、スープまたは前菜、肉料理、デザート、ミニャルディーズ、キャフェ)¥2,800。写真は一例
ローストの技術に始まるフレンチの世界を満喫『ROTISSERIE L’ecrin』

40年以上続く老舗フランス料理店・銀座レカンの姉妹店。多様なローストの技術をコースにふんだんに駆使し、正統派フレンチを提供している。

ランチコースはリーズナブルながら、アミューズからキャフェに至るまで絶妙の火加減と充実のコース内容が舌を楽しませてくれる。とくに部位によって焦げ目や柔らかさの口当たりの変化が堪能できるローストチキンは絶品。

また、2014年にリニューアルした空間やサービスも、昼とは思えない優雅さが楽しめる。ランチはともに人気が高いので、予約をしたほうがベター。




ランチコースより“牛テールの赤ワイン煮込み トリュフ風味のじゃがいものピュレ 野菜のシンフォニー”(アミューズブーシュ、前菜、魚料理、肉料理、デセール、プチフール、ハーブティー)
ランチにお値頃でいただけるフランス料理の歴史『Dominique Bouchet Tokyo』

5丁目から1丁目へ銀座内移転を果たした『ドミニク・ブシェ トーキョー』。新店舗はシェフのアパルトマンにおよばれしたかのような、コージーで温かな雰囲気を演出。

料理や文化、技術の“継承”をテーマに、コースにはブシェ氏の料理人人生におけるエポックな料理が組み込まれる。2000年誕生の「牛テールの赤ワイン煮込み」もそのひとつ。添えたじゃがいものピュレにトリュフをあしらい強さを加えたのは、東京店シェフ・厚東創氏のアイデア。

フランス料理の歴史を、この価格で味わえるのはお値打ちだ。