iPhoneはデジカメ不要にする?10倍ズームからボケ効果まで一眼レフ風の写真が撮れる

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最新のiPhone 7/7 Plusが発売された。iPhone 7シリーズは、iOS10の搭載、ホームボタンのタッチセンサーへの変更、防水・防塵の採用、FNCでのApple Pay決済対応など、多くの変更が施されたモデルとなった。

特に、日本向けモデルでは、決済サービスApple Pay対応にあわせて、日本の国内仕様であるSuicaに対応したことは、iPhone国内版の利便性を大きく向上すると言える。
まだ、iPhoneが対応しているのはSuicaだけだが、対応サービスは順次増えるとの予想もあり、今後にも期待したいところだ。

iPhone 7 Plusは、5.5インチ液晶を搭載し、大画面での視認性と快適な操作性を実現したモデルだが、特徴はそれだけではない。

■スマホがデジカメに迫るための2(デュアル)カメラ
最大の特徴は、背面に搭載された2カメラだ。
iPhone 7 Plusは、広角(35mm判換算28mm相当)と望遠(35mm判換算57mm相当)2つのカメラを搭載しているのだ。


iPhone 7 Plusのデュアルカメラ


スマホのカメラは、年々、画素数、レンズ、画像エンジンなど、性能は限りなくデジタルカメラに近くなってきている。しかし、本体の薄さから搭載レンズに制限があるマホは、望遠やズーム撮影といった機能では、デジタルカメラに追いつけないでいた。

iPhone 7 Plusは、それを広角と望遠の2つのカメラとデジタルズームを使うことで、解決したのだ。

■カメラ切りかえ・ズーム操作はシンプルで、自動化されている
撮影モードでは、3つの画角・方法を選んで撮影できる。
・広角(35mm判換算28mm相当)
・望遠(35mm判換算57mm相当)
・最大10倍ズーム(35mm判換算280mm相当)
 ※ズームは全てデジタルズーム

●広角・望遠撮影
広角と望遠の切りかえは、画面の「1x」アイコンをタップすることで望遠の「2x」に切りかえることができる。



広角「1x」モード



望遠「2x」モード


●ズーム撮影
ズーム撮影は、アイコンをドラッグして引き出す。
ズームダイヤルが画面に表示されるので、ダイヤルを動かしてズーム倍率を変更できる。


ズーム 「1x」



ズーム 「1x」



広角モード(左)と望遠モード(右)



ズーム 「1×」(左) 「2×」(右)



ズーム 「5×」(右)、「10×」(左)


●ポートレートモードでボケ写真が撮れる
2カメラのメリットを活かしているのが、このポートレートモードでのボケ効果だ。
iPhoneでも、一眼レフカメラで撮影したような効果を簡単にだせるので、
・人物写真
・料理写真
・小物などの静物写真
・ペット写真
などで、これまで以上に被写体を際立たせる、印象の強い写真が撮れる。


ポートレートモードのボケ効果


仕組みは、広角と望遠の2つのレンズで奥行きを識別して、ボケる(被写界深度が浅い)画像を作り出しているそうだ。
こうした複雑な機能をリアルタイムで処理できるのは、デジタル処理の速度向上の恩恵だろう。

使い方は、一眼レフカメラと違ってシンプルで簡単だ。
カメラアプリで「ポートレート」を選び、普通に写真を撮ればよい。
これだけで、背景がキレイにボケた写真が撮れる。


ボケ効果あり(左)とボケ効果無し(右)


ただし、このボケ機能は、iPhone任せのフルオートで行う。
つまり、効果の強弱などは調節することはできないのだ。
効果は、撮影する状況で大きく変わってくる。
・被写体との距離
・被写体と背景との距離

ボケ効果を得るには、下記に注意して撮る必要がある。
・被写体との距離をとる
・明るい場所でとる
あまり被写体に近づくと、ボケ効果は適用されない。また、暗所でも効果はでないようだ。

とはいえ、iPhoneは、撮影時に画面上で効果を確かめられるので、ボケ効果を実際に確認し、効果が十分出る距離やフレーミングで撮れば、ボケ効果のある写真が簡単に撮れる。

ボケ効果の写真と効果を適用しない写真の両方を保存したい場合は、設定の「写真とカメラ」から「通常の写真を残す」をオンにすればできる。オフにすると、ボケ効果写真だけを保存することができる。
・通常写真とボケ効果写真
・ボケ効果写真のみ


通常の写真を残す設定


iPhone 7 Plusのカメは、デジタルカメラに追いついたとまでは言わないが、日常での写真撮影を、デジタルカメラ相当の写真を撮れるようになったことは、確かなようだ。


記事提供:クチコミ.jp(http://kuchikomi-web.jp/blog)