ソン・スンホン「私はまさに師任堂のような女性に出会うべき(笑)」

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「僕がアジアを席巻する“女神”であるイ・ヨンエ先輩と共演できるとは想像もしていなかった」というソン・スンホン。イ・ヨンエが約13年ぶりにドラマ復帰を果たしたことでも話題を呼んだドラマ「師任堂(サイムダン)、色の日記」。自身も約4年ぶりのドラマ出演となる中、本作で演じたイ・ギョムを「夫も子供もいる師任堂を最後まで守ろうとする、自分が見てもカッコいい役柄を演じられて光栄だった」と語る。そんな彼が日本放送を記念して、インタビューに応じた。

−KNTVで1月28日から「師任堂、色の日記」の日韓ほぼ同時放送がスタートしました。はじめに日本のファンにご挨拶をお願いします。

ソン・スンホン:(日本語で) こんにちは。ソン・スンホンです。久しぶりに日本の皆さんに今回のドラマ「師任堂、色の日記」でご挨拶することになりました。皆さまからの多くの応援をお願いします。ありがとうございます。放送はこれからスタートしますが、実は作品はすでに完成しています。事前制作の作品で、去年一年間かけて撮影し、韓国の四季を盛り込んだ作品です。今回初めて事前制作の作品に参加しました。13年ぶりにドラマに復帰されるイ・ヨンエ先輩との共演は本当に光栄でした。私自身も彼女のファンで、それに10年以上ぶりの復帰作品にご一緒できて嬉しいです。個人的にも期待の高い作品だし、また多くの方が期待されているので、とてもわくわくしながら緊張しています。

−どんな作品なのかご紹介をお願いします。

ソン・スンホン:簡単にストーリーを申し上げますと、韓国美術史を専攻するイ・ヨンエ先輩が演じるソ・ジユンという人物がある日、師任堂の日記を見つけます。師任堂の日記をベースに現代と過去を往来しながら師任堂の物語が語られます。そして過去、師任堂の初恋、私が演じるイ・ギョムという人物に出会って繰り広げるとても美しくて、表現しきれないほど、とても面白いドラマになりそうです。

−事前制作のドラマで4年ぶりに復帰された感想は?

ソン・スンホン:前作からもうそんなに経ちますか? ドラマは久しぶりなので、より緊張しましたね。さらにイ・ヨンエ先輩との共演も緊張しました(笑) また、韓国伝統の笠をかぶったりひげをつけたり、正統派時代劇の人物を演じるのは初めてだったので、とても緊張しました。私の新しい面をお見せできると思います。個人的にも自分自身に対して期待していますし、皆様がどのように見てくださるか気になります。

−ソン・スンホンさんが演じられたイ・ギョムはどういう人物でしょうか。

ソン・スンホン:まず、イ・ギョムは師任堂の初恋の相手です。師任堂は韓国歴史上、実在する人物なので、たぶんイ・ヨンエ先輩はとても心配されたと思います。実存の人物なので、ある程度表現における制約があったと思います。しかし、私が演じるイ・ギョムは虚構の人物で、もし師任堂に初恋が存在したならば、という設定から作られた人物です。なので、私は役作りの際に、監督と最初から時代劇の人物だけど台詞や行動があまり定型化されない方向で考えました。時代劇ならではの、少し硬くて、重くて、退屈な人物にならないように気を遣いました。本当に心が痛む恋物語ですが、その中でもその人が抱えている自由奔放さがあるほうが良いと思いました。なので、序盤は既存のソン・スンホンが演じてきたキャラクターとは異なると思われるかもしれません。イ・ギョムはアーティストであり王族ですが、権力や名誉よりも自由を求める人物です。そうして幼い頃、自分の家に金剛山図を一目見るために壁を越えて来た師任堂に出会い、初恋相手になります。しかし恋は実らず、師任堂は別の人の妻となり、私は結婚した師任堂を20〜30年忘れず、結婚もせずにずっと彼女だけを愛し続けるんです。至純至高な恋するキャラクターで、また守護天使のようなイメージで現実ではなかなか見られない男です(笑)。

−イ・ギョムを演じる上でもっとも意識した部分は?

ソン・スンホン:先ほどもお話しましたが、時代劇に出てくる男性主人公といえば、少し重くなりがちで、定型化された人物像を浮かべます。特に師任堂は実在の人物なので、表現する上で控えめになる部分があると思います。そして子どもが4人もいる人妻の師任堂に恋をしますが、一線を越えることはできず、だからそんな彼らの切ない気持ちを表現するのが私もイ・ヨンエ先輩も、監督や作家にとって難しかったと思います。そして、この作品では、イ・ギョムが抱いてる面白い要素もあります。彼の周りにいる人物がユニークなキャラクターだったので、その部分でこのドラマのバランスが取れてると思います。イ・ギョムというキャラクターはある意味、皆さんご覧になればわかると思いますが、私から見てもカッコいい人だと思います。実際の私とは結構かけ離れている、そんな男です。

−かけ離れてるとのことですが、どのような点が?

ソン・スンホン:まず、イ・ギョムにとって不可能なことはありません。絵画から乗馬、弓、財力まで兼ね備えており、またユーモアのある人です。時には至純至高で、幼い頃の初恋相手が結婚して子どもがいても最後まで見守り、好きな気持ちに変わりのない、あのような男が実際にもいるにはいるとは思いますが。私からみても本当にカッコいい男だと思います。

イ・ヨンエ先輩が良いと思った作品なら、間違いないと思いました

−ご自身と似ている部分は?

ソン・スンホン:ありません(笑) 多才多能な面は私と比べられないほど素晴らしいキャラクターでしたが、あえてイ・ギョムと似ている部分を一つ選ぶとしたら、誰かを好きになったらその人しか目に入らない姿でしょうか。恋に落ちたら、相手の条件だとかそのほかのことは考えられず、ただ愛する姿が似ていると言いたいです(笑)。

−多才多能なイ・ギョムを演じるためにどんな準備をされましたか?

ソン・スンホン:実際にはイ・ギョムの才能をそのまま再現することはなかなか難しいと思います。天才的な画家で、絵画はもちろん、歌、弓など。ドラマ上でお見せすべき要素があるので練習したり、専門家の方に助けていただきながら撮影しましたね。コムンゴ(韓国の琴) も習ってみようと思いましたが、短い期間ではなかなか難しくて、それで皆さんにいろいろと助けていただきました。

−絵画がテーマの作品ですが、スンホンさん自身も絵画に興味がありますか?

ソン・スンホン:イ・ギョムは天才画家ですが、私も子どもの頃全国大会で入賞したことがあります。地下鉄を描く大会で、特賞でした。小学校のときでしたが、美術部に入っていたので、毎日のように絵を描いて提出しなけばなりませんでした。その時の記憶だと、毎日一枚ずつ描くのがそう簡単ではありませんでした。詰め込み教育といいましょうか。そのように描いてるうちに、絵に対する興味をなくしたと思います(笑) それ以降、絵を描いたことがないですね。普段はあまり美術館に行ったりもしません…(笑)。

−イ・ヨンエさんとの共演が話題を呼んでいますが、いかがでしたか?

ソン・スンホン:俳優が作品を選ぶ時には、いろいろな理由がありますね。シナリオが面白いとか、監督が良いとか、共演する俳優が良いとか。今回の作品はシナリオ、監督、すべてよかったですが、特にイ・ヨンエ先輩が13年ぶりに復帰される作品なので、イ・ヨンエ先輩が良いと思った作品だったら、見るまでもないと思いましたね。やはり実際台本を読んだとき、私が演じるキャラクターに挑戦したい気持ちが高まりました。師任堂のことを一途に見守り、愛するキャラクターをやってみたいと強く思いました。イ・ヨンエ先輩と共演した最初のシーンを今も覚えてます。私が緊張してしまい、セリフが出なかったんです。大先輩のイ・ヨンエさんと演じることに緊張してしまい、ずっとNGを出して…(笑) 私だけでなく、イ・ヨンエ先輩もNGを出しました(笑) 生まれて初めて一緒に演じる初日の、一番最初のシーンだったので、イ・ヨンエ先輩には「私があまりにも緊張してNGを出しました」と話したら、後で笑顔で「私もそうです」と話してくれました。共演できたのがとても光栄です。いろいろとお気遣いいただき、スタッフのことも常に配慮してくださいました。演技の相性はもちろん良かったし、撮影している間ずっと幸せな気持ちでした。

−プレッシャーはありませんでしたか。

ソン・スンホン:韓国最高の女優さんですし、「宮廷女官チャングムの誓い」が日本をはじめ、アジアはもちろん、アジアを越えて大ヒットした作品に出演されましたから、そんな先輩と共演することは私だけでなく、誰もが憧れる作業だったと思います。プレッシャーというよりも、私はご一緒できて本当に光栄に思います。

−撮影現場の雰囲気はいかがでしたか。

ソン・スンホン:事前制作のドラマは私も初めてでしたが、撮影現場に余裕があって、とても良かったです。ドラマ撮影現場の現実は、台本が出てからそれを週2回放送分を作るために、今日撮影して3〜4日後に放送する、本当に演技ができる人じゃないと間に合わないシステムですし、台本をもらってから熟知するのに必死なのに、プラスして感情とすべてを表現しなければならない現実がとても大変な状況なんです。俳優やスタッフが徹夜作業したり、そんな環境でやってきましたが、今回の作品はすぐ明日とか明後日放送されるものを撮影してるわけではないので、自分が演じるキャラクターをより分析できるし、より集中して役作りもできましたね。現場でも、監督や俳優がいろいろアイディアを出し合って。それがとても良かったと思います。ドラマ放送中に視聴者からの反応を伺ってドラマの方向を決めるのが韓国ドラマならではのメリットだという意見もありますが、それには一長一短あると思います。そして、その方法は実際あまりにも多くのスタッフが苦労する環境なので、個人的には事前制作がより活性化し、視聴者にもより完成度の高いドラマをお見せできるのが良いと思います。すべてのドラマが、これからは映画のようなシステムで最大限短所を改善して作られる環境になると良いですね。

−時代劇の衣装も似合ってらっしゃいましたが、ご自身ではいかがでしたか。

ソン・スンホン:毎朝1〜2時間はメイクを行いました。現代劇と違ってひげをつけるのに1時間、かつらと伝統衣装を着るのにまた時間がかかり、現代劇ではない分、手間や苦労はありました。

−イ・ギョムの心をつかんだ師任堂の魅力とは何だったのでしょうか?

ソン・スンホン:絵が見たいと思う好奇心溢れる師任堂が、イ・ギョムの家の壁を越えて入ってきてイ・ギョムに見つかるのが彼らの初対面です。イ・ギョムが師任堂に恋に落ちたのは…そうですね…。人が誰かに惚れる時って、特別大きな理由はないんです。その人に出会ったその瞬間、感じられるものが重要ですから。イ・ギョムも同じだったのではないでしょうか。そして、イ・ヨンエ先輩と私の子ども時代を演じた子役の二人がとても良い演技を見せてくれて。彼らを見ていると、とても愛らしく感じるんです。視聴者の皆さんにとっても二人の演技が見どころになると思いますし、ドラマ全体において大事な部分になってきます。幼い頃の二人の出会いから恋に落ち、いきなり離ればなれになる状況まで演じたので、とても胸の痛む、そして美しいシーンを上手く演じきったと思います。

妥協しない性格ですが、結婚したら変えようと思います(笑)

−実在の師任堂もそうですが、役柄的にも才能に溢れ、一途な女性です。自身には厳しくて大事に子どもを育てる、そのような奥さんはどうですか?

ソン・スンホン:私はまさに師任堂のような女性に出会うべきです(笑) 私があまりにもおっちょこちょいなので。後先あまり考えない性格なので、誰かがとなりで厳しくしてくれたほうが良いと思います。妻の指示に従うのが正解だと思う男です(笑) それが家庭の平和のためにもベストだと、結婚した先輩から言われましたね。妻に従って暮らすのが一番楽だし、家庭の平和のために良いし、余計な意地を張ったり、頑固にならないようにってよく言われます(笑) 私の性格は全然そうじゃないですよ。基本あまり妥協しない性格ですが、結婚したら変えようと思います(笑)。

−アジア各国からの期待も高く、全世界が放送を待っている状態ですが、ソン・スンホンさんがドラマに寄せる期待は?

ソン・スンホン:師任堂を描いたドラマや、彼女を題材にしたドラマも初めてですし、個人的にもひげをつけて撮影したのも初めてでした。またイ・ヨンエ先輩の久々の復帰作にもなりますね。このような部分が、単なる正統派時代劇としてだけではなく、現代と過去を行き来し、イ・ヨンエ先輩は現代では大学教授ですが、過去では師任堂として一人二役をするので、その部分もとても面白いと思います。このドラマはずっと過去を描いているわけではなく、主人公のソ・ジユンがあるきっかけで師任堂の肖像画を発見し、そこから繰り広げられる過去のストーリーが面白いと思います。私もたくさん期待しています。

−ではスンホンオススメのポイントは?

ソン・スンホン:私を見ていただければ(笑) 題名は師任堂ですが、イ・ギョムを見てください(笑)。

−最後にメッセージをお願いします。

ソン・スンホン:ドラマ「師任堂、色の日記」で皆様にお目にかかります。去年1年間イ・ヨンエ先輩と私がこの作品のために最善を尽くして素晴らしい作品に仕上げるために本当に頑張りました。皆さんからの多くの期待と愛をお願いします。放送される頃に皆様に会いに行きます! ありがとうございます。

■放送情報
「師任堂(サイムダン)、色の日記<完全版>」
KNTVにて日本初放送中
毎週(土日) 午後8:45〜10:00 他

■関連サイト
「師任堂(サイムダン)、色の日記」<完全版>スペシャルサイト