「バストの垂れ」を食い止めろ! 英ブラメーカーの新たな取り組み

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最近のスポーツブラ・ブランドの多くは、顧客獲得のために風変わりな柄や複雑な形のストラップを売りにしている。しかし、スウェッティベティ(Sweaty Betty)はセクシーさとは程遠い部分に力を入れている。彼らが重視するのは、「いかにバストが垂れないようにするか」という点だ。

スポーツブラ業界は競争が激しい。統計ポータルのスタティスタによれば、2014年当時3,270億ドル(約37兆円)規模だった同業界は、2019年までにさらに1,000億ドル(約11兆円)の拡大が見込まれている。

この業界で勝ち抜くため、他社との激しい競争を展開しているのが、ロンドンに本社を置くスウェッティベティだ。

同社は1998年にタマラ&サイモン・ヒルノートンが創業。創業のきっかけは、タマラがスタイリッシュかつ機能的なワークアウトブラを見つけられなかったことだった。現在はロンドンやアメリカなどに50店舗を構え、4つの百貨店にショップを展開し、オンラインストアでも販売している。

数か月前、スウェッティベティでは「ストップ・ザ・ドロップ(バストが垂れるのを食い止めよう)」キャンペーンを開始。自分に合ったスポーツブラを着用するのがなぜ重要なのか、具体的な情報を発信するキャンペーンだ。ヨガなどの軽めの運動向けにデザインされたスポーツブラを、ランニングなどの激しい運動時に着用するとバストに悪影響を与える。同社では、激しい運動をする際には、ハイサポートタイプのブラを着用すべきだと提言している。

さらに、「ストップ・ザ・ドロップ」キャンペーンでは、スポーツブラを正しく着用すべき理由を科学的に説明している。乳房と胸筋の間には”クーパー靭帯”という組織が存在し、バストが垂れないように支えるはたらきをしている。しかし、これは一度伸びてしまうと修復ができない。

多くの女性がこの事実を知らなかっただけでなく、スポーツブラのサポート力はストラップによるものだと考えていた。実際には、アンダーストラップの方が重要なのだ。

スウェッティベティでは、アンダーストラップのデザインにも力を入れている。また、サイズもスポーツブラに一般的なS・M・Lの三段階ではなく、通常のブラと同様に幅広いサイズ展開を行っている。「S・M・Lのサイズ展開だけでは、全ての女性のニーズに応えることができない」と、同社のチーフ・マーケティング・オフィサーであるサラ・チョイは言う。

この「ストップ・ザ・ドロップ」のキャンペーン期間中に、同社のハイサポートブラの売上は82%増加した。チョイによれば、最も売れたのは「ウルトラ・ラン・インフィニティ・ミディアムインパクト・ブラ」で、昨年10月には売り切れてしまったという。

同社は、ランニング、スキー、ヨガ、水泳やフィットネス向けのワークアウトウェアも製造・販売している。レギンスはリバーシブルタイプのほかに、ヒップラインをより美しく引き上げる”無重力”レギンスもある。