吉永小百合と堺雅人

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 吉永小百合の120本目の出演作となる映画「北の桜守」の製作が決定し、2月16日に北海道・網走市でクランクインする。吉永が、実写映画では初共演となる堺雅人と挑む本作は、北海道を舞台にした「北の零年」(2004)、「北のカナリアたち」(12)に続く“北の三部作”の最終章。「おくりびと」(08)で第81回アカデミー賞外国語映画賞を獲得した滝田洋二郎監督がメガホンをとり、今夏まで撮影を予定している。

 同作は、戦中から戦後にかけて、北の大地で懸命に生きた親子の約30年の軌跡を描く。45年、ソ連の侵攻によって樺太を追われた江蓮てつ(吉永)は網走にたどり着き、意識を失うほどの厳しい寒さと飢餓に苦しみながらも、息子2人を懸命に守り抜く。やがて時は経ち71年、行方知れずの夫を待ちながら、1人で質素に暮らしていたてつは、米国で成功した次男・修二郎(堺)と再会。修二郎の計らいによって、札幌で同居することになるが、年老いたてつは戦禍によるPTSDの後遺症に悩まされてしまう。

 吉永は、初タッグを組む滝田監督と16年の2月から企画開発をスタートさせ、同年秋にはサハリンへの旅へ同行し、本作への思いを共有。網走での撮影を目前にし「冬はかなり厳しいロケになるでしょう。踏み堪えて、強い母を演じ、春を待ちます」と意気込みは十分だ。アニメーション映画「手塚治虫のブッダ 赤い砂漠よ!美しく」(11)以来の共演となる堺については「今回、堺さんとは究極の親子になりますが、頼もしい息子に、思いっ切りぶつかって行きたいですね!」と再会を喜んでいる。

 年老いたてつに寄り添う修二郎役の堺は、吉永と“母と子”という関係性を演じることに対して「前回ご一緒したブッダ(『手塚治虫のブッダ 赤い砂漠よ!美しく』)では慈母そのものといったお役だったのですが、今回はより生々しく、より悲しい母子関係になるのではないかと楽しみにしてます」と告白。「壬生義士伝」(02)で組んだ滝田監督に「今回は少しでも成長した姿を見せれるようにがんばりたいです」とアピールしている。

 吉永との映画製作に「特別な喜びと緊張と期待」を抱いている滝田監督は、本作の内容について「戦後の向かい風の人生を懸命に生き抜き老いてゆく母と、その背中を見ながら成功を手に入れた息子が、かつて、母子で封印した禁断の扉を開く最後の旅立ち」と説明。「吉永さん堺さんでなければならない感動の物語として、現代にも強い共感を覚えてもらえる作品にしたい」と思いの丈を語っている。

 「北の桜守」は、北海道という名称が制定されてから150年目の節目となる18年春に全国順次公開。