2016年12月3日、U−20(20歳以下)サッカー女子W杯・パプアニューギニア大会の決勝でフランスに3−1で快勝し、5大会ぶり2度目の優勝を果たした北朝鮮の選手たち(朝鮮中央通信)

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北朝鮮の朝鮮民族オリンピック委員会の姜龍吉(カン・リョンギル)副書記長は13日、英仏および国内のメディアと会見し、国際社会による経済制裁の影響で、北朝鮮のスポーツ事業が苦難を強いられている現状を吐露した。朝鮮中央通信が伝えた。

同通信によれば、姜氏は北朝鮮のスポーツ事業に対し、米国などによる「敵対行為が公然と繰り広げられている」と非難する論調で語った。しかしその内容は、せめて平和的なスポーツ事業くらいは大目に見て欲しいという、懇請のようにも読める。

国連安全保障理事会は2006年以降、北朝鮮の核・ミサイル実験に対して制裁決議を繰り返しており、それにより、北朝鮮に対する「ぜいたく品」の輸出が禁じられる運びとなった。その中には、スポーツ用品も多数含まれている。

姜氏は、「欧州の一部の国々とスポーツ用器具の企業がスポーツを政治化しようとする不純な試みに盲目的に巻き込まれ、スキーやヨット、競技用銃や銃弾、弓と矢などスポーツ用の器具をわれわれに売ったり、輸送したりすることをはばかっている」としながら、「スポーツ用器具である競技用銃がロケットになったり、競技用銃からロケットが打ち上げられるのではない」と不満を爆発させた。

北朝鮮はもともと、射撃強国だ。しかしある脱北者によると、「北朝鮮の選手らは近年、競技用のライフルやピストルの劣化で成績を著しく落としている。新たに輸入しようにも、ほとんど不可能な状態」だという。

スポーツが「人々の間の理解と友好、協力関係を発展させていくうえで重要な意義を持つ」とする姜氏の主張は正しいが、核・ミサイル問題を巡り北朝鮮と国際社会の間でほとんど対話がなされていない以上、北朝鮮スポーツ界が現在の困難から脱する日は遠いと言わざるを得ないだろう。