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電通は2月13日、2015年より電通総研メディアイノベーション研究部を通じて実施してきた、若年層スマホユーザーにおける写真や動画アプリを使用したビジュアルコミュニケーションに関する研究結果を発表した。

今回は特に、SNS上の動画利用実態に注目した調査を実施。SNSへの関与が高い15〜34歳男女を対象に定量・定性調査を行い、その現状把握や今後に向けた示唆を整理した。今回はその一部を紹介する。

○動画世代のスマホユーザーを読み解くキーワードは「ES-M-L(エス・エム・エル)」

同社によると、若年層スマホユーザーを中心に、動画をコミュニケーションの道具とする人が増加しつつあるという。見るだけではなく使いこなすことまでをも含めた「動画時代」の特性を、「Ephemeral/Short(ES)」「Moru(M)」「Live(L)」という3つのキーワードで表現した。

同社はまず、ある一定時間がたつと消えてしまうフォーマットの動画を「Ephemeral(E)」、短い尺で完結するタイプの動画を「Short(S)」と定義。こうした機能を持つサービスの人気が全般的に高まる中で、特にSnapchatとInstagramのストーリー機能は、EとSの両方の特性を兼ね備えたサービスとして注目に値するという。

サービスとしては、Snapchat Storiesが数年早く発表されているものの、日本ではInstagram storiesがやや高い利用率であるという現状が明らかになった。また、ユーザーは「短い動画を好む」ないし「動画を見続けるかどうかを短い時間で判断する」ようになっているというShort性も観察できた。

続いて同社は、日本のスマホユーザー、特に女性のユーザーの情報行動を読み解く上で欠かせない視点として「Moru」をあげる。

今回の調査によると、10代女性においては平均して1投稿あたり3個もの写真加工アプリを使うことが分かっている。フィルターをかける、文字を書き込む、絵文字やスタンプ・ステッカーで飾るなど、一枚の写真にも多様な表現がなされるようになっており、プリクラから連綿と続く日本の「盛る」文化が継承されていると考えられる。

そして最後に、FacebookやLINEなどSNS上でライブ配信できるサービスが、利用率および認知者ベースの利用率ともに高まりを見せており、ユーザーからの支持を集め始めている点を「Live」と定義。さまざまなサービス提供者が存在するこの領域において、今後ますますソーシャル上でのライブ動画やユーザーの情報行動に注目していく必要があるという。

○10代女性は「検索エンジン<SNS検索」

SNSの利用状況にも触れておこう。

今回の調査対象者においては、ユーザーが1日に押す平均「いいね!」数がFacebookでは9.3回、Instagramでは10.3回を数えることが分かった。

また、一般的なネット検索に加えて、いまではSNSを通じた検索が盛んに。ファッションのトレンドを見つけたい、セレブリティーの近況を知りたいなど、目的によっては検索ツールの頼られ方のプライオリティーが変化することが明らかになった。

そして、今回の調査ではこうした用途の場合、10代女性においてはSNS検索利用がネット検索利用を凌駕することが分かった。

なお、同調査ではおよそ4人に3人が、SNSのほかのユーザーの写真・動画の影響で何らかの購買や消費行動を行ったことがあると回答。中でもSNSの発信者のうち最も信頼するのは「友人」であるという結果も出ており、ユーザー間で情報が広がり、流行が生まれていくというボトムアップでのトレンド創出が起こる背景を確認することができた。

(小松原綾)