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新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は2月10日、光電子融合基盤技術研究所(PETRA)がサーバ内のLSIに光インタフェースを直接搭載可能な技術を開発したと発表した。同成果の詳細は2月5日より開催されていた半導体の国際学会「ISSCC 2017」の招待講演にて発表された。

シリコンを光らせるシリコンフォトニクスは、金属配線の代替などへの適用が期待され、各地で研究開発が進められている技術。今回、PETRAでは、4つの技術を開発することで、その実現可能性を高めたという。1つ目の技術は、シリコンフォトニクスによる光変調器と光受信器を高密度に集積した光集積回路とその駆動CMOS電子回路の一部を、フリップチップボンディング技術を用いて直接貼り合わせ、かつ駆動電子回路の残りの領域を基板と直接接合することで、高密度かつ高品質に、電源と信号の接続が可能となるブリッジ実装構造を開発したというもの。研究では、ブリッジ実装構造による高密度光トランシーバが試作され、25Gbpsの光トランシーバ高速動作の実証が行われたという。

2つ目は、プリエンファシスドライバによる省電力光送信器の実証で、光素子を低電圧駆動させながら、送信データの変化を捉えて大きな振幅になるように補うことで、従来の半分の電力で25Gbpsの伝送速度を実現したという。

3つ目は、量子ドットレーザのシリコンフォトニクスプラットフォームへの直接搭載技術の開発で、量子ドットレーザ出力光を、シリコンフォトニクス導波路に高効率に導くための光ビームのサイズを徐々に変換するトライデント型スポットサイズ変換構造と、レーザチップを高精度に搭載するためのシリコンフォトニクスプラットフォーム上の台座構造を開発することで、高効率光結合を実現したという。

そして4つ目は、平坦な動作波長特性を有し、温度変化に対しても動作可能な波長多重通信用波長フィルタの開発で、リング共振器と非対称マッハツェンダ干渉計を組み合わせることで、過剰損失1.5dBかつ±40℃の温度変化に相当する5nmの波長範囲で平坦な透過特性が得られることを確認したという。

なお、研究グループでは、これら4つの技術を適用することで、サーバ内のLSIに光インタフェースを直接搭載できるようになるため、LSIの帯域ボトルネックが解消され、テラビット級の帯域を実現しつつ、インタコネクトを省電力化し、サーバやスーパーコンピュータの高性能・高効率化へつなげることが可能になると説明している。