9日、韓国・原子力安全委員会は韓国水力原子力株式会社に対し、最大で30余年間も誤った場所を検査していたとして行政処分を下す決定をした。資料写真。

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2017年2月9日、韓国・聯合ニュースによると、韓国の原子力発電所を管理・運営する韓国水力原子力株式会社(韓水原)に対し、原子力安全法に違反したとして行政処分が下されることが決まった。

韓国・原子力安全委員会(原安委)は9日開いた第65回会議で韓水原に総額7億4000万ウォン(約7250万円)の課徴金を課すことを議決した。これは、韓水原が運営する原子力発電所16基で原子炉容器溶接部の検査誤り、制御棒駆動機構ハウジング 溶接部の検査誤り等、法規違反が摘発されたことによる。

韓水原は2014年8月、韓国南東部、釜山に近い古里(コリ)原発4号機の原子炉容器溶接部検査に問題があることを確認した。検査対象17カ所中2カ所の位置が誤って選択されていたのである。これにより原安委がすべての原発の調査に乗り出した結果、韓国西部のハンビッ原発2号機にも同じ問題があった。検査箇所を選択する際、該当号機の製作図面を確認しないまま、先に検査が行われた他号機と同じ位置を検査していたのだ。

また韓水原は、古里1〜4号機、ハンビッ1〜6号機等、全16基で原子炉の熱出力を制御する棒を取り巻く部品である「制御棒駆動機構ハウジング」の溶接部検査時に、誤った位置を検査したことが明らかになった。

1982年6月、米国のSwRI社が古里2号機で韓国初の稼働前検査をした際誤りを犯しているが、以後も検査業者はそのまま前例に従い誤りが繰り返された。原発ごとに運転開始時期が異なるが、最初の誤りが82年であることを考慮すると、最大で30年余りも誤った場所を検査していたことになる。

原安委は韓水原に対し、古里1〜3号機、ハンビッ1・5・6号機、韓国東部のハヌル1〜6号機について各4500万ウォン(約440万円)、ハンビッ2〜4号機について各5000万ウォン(約490万円)の課徴金を課した。一方、韓水原は「問題が発見された当時、再検査を行い誤っていた場所を正した」としている。

このニュースに韓国のネットユーザーからは「数カ月でも数年でもなく数十年も!?」「壊れなかったのは奇跡」「原発事故がなかったのは単純にラッキーだっただけか」「そんな検査をするのは不正などでなく無能」と衝撃を受ける声が目立った。また、「政府系企業は信頼できない」「政府系企業に課徴金を課したところで、どうせ国民の税金!」と不信感や怒りの声も多い。

原発事故を描いた2016年公開の韓国映画「パンドラ」を挙げ「あの映画は実際には起きてはいない実話だ」「北朝鮮の核よりも韓国の原発の方がもっと恐ろしい」とする意見もあった。(翻訳・編集/真)