ヴィッセル神戸に加入したFW田中順也

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 昨季第2ステージで2位と躍進を遂げたヴィッセル神戸。FWペドロ・ジュニオールら主力がチームを離れる一方で、DF渡部博文、MF高橋秀人、MF大森晃太郎、FW大槻周平ら即戦力を補強した。そして、FW田中順也もクリムゾンレッドのユニフォームに身を包むことになった。

 チームを率いるネルシーニョ監督が柏を指揮した09年から14年まで、田中も同クラブでプレーして11年のJ1リーグ制覇に貢献。当然、神戸移籍を決断した決め手の一つに指揮官の名前が挙がる。「ネルシーニョ監督がいたのは大きな理由。タイトルを獲ったことがある監督にしか分からない勝負どころを知っているし、一年を通してのチームマネジメントが僕にフィットしていたので、もう一度監督の下でやりたいと思った」。

 ポルトガルのスポルティングでのプレー経験こそあるものの、国内では柏以外で迎える初めてのシーズン。しかし、ネルシーニョ監督のトレーニングは「馴染みのある練習が多かった」ため、新たな環境での「ストレスはなかった」。チームにも馴染み、「いつもと変わらない」開幕を迎えようとしている。

 前線には昨季第2ステージ2位に貢献したFW渡邉千真、FWレアンドロら既存戦力が顔をそろえ、ポジション奪取は容易ではない。しかし、「既存のメンバーが昨季の良い状態を発揮してくれた上で、僕たち新戦力がどれだけ数字を上乗せできるかが大事。ポジションを奪うには努力しかないですね」と前向きに捉える。

 対戦相手としての神戸のイメージは「守ってからの速い攻撃、縦に速い攻撃、カウンターで恐ろしいほど鋭い個の力が出ていた」。その急先鋒となっていたのが鹿島に移籍したP・ジュニオールだった。しかし、ブラジル人アタッカーの穴を埋める意識ではないようだ。

「ペドロと同じようなプレーをしたいと言ってもできるものじゃない。特にスピードが違いますからね。ペドロの穴を埋めるというより、自分の特長である左足のキックでチームを活性化させられればいい」

 自身の持ち味を発揮してチームに貢献しようとしている男は、「とにかくチームの戦力として、タイトルを獲るために力を発揮したいし、個人的にはゴールもアシストも二ケタに乗るように努力したい」と新天地での意気込みを力強く語った。

(取材・文 折戸岳彦)