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●通信費はどのくらいお得に?
スマホの普及により、今や家計の中で大きな割合を占めるようになったのが通信費。「格安スマホ」「格安SIM」に興味はあるものの、「どのように選んだらいいのかわからない」という人も多いのではないだろうか。そこで今回は節約アドバイザーの丸山晴美さんに格安スマホの選び方についてお話をうかがった。

○格安スマホは、どのくらい節約になる?

――そもそも格安スマホが安いのはなぜなのでしょうか

格安スマホや格安SIMの事業者は、大手携帯キャリアの回線を一部借りてインターネット通信・通話のサービスを安く提供しています。例えば、通信回線を道路とするなら、道路が広ければ広いほど、スムーズに車が流れますが、片道一車線のように道路が狭いと運転が遅くなり、通信速度が遅くなります。格安SIMの業者はこの通信回線の大きさを公表していないので、通信速度や品質は口コミなどを参考にして、ある程度通信速度に安定感のあるところを選ぶことをおすすめします。

大手キャリアの場合は、販売店舗があるので何か分からないことや困ったことがあれば、聞きにいきやすいですよね。一方、格安スマホ系は路面店がほとんどありません。こうした設備投資などのコストを削減しているから、商品を安く提供できるということなんです。

――節約の面で、なぜ格安スマホが注目されていると思いますか

消費税が増税したり給料がなかなか上がらなかったり……。結局私たちを取り巻く環境というのは、なかなかお金が貯まらない環境になりつつあります。その中でも、通信費が世帯に占める割合というのがかなり大きくなってきています。その理由は、お分かりの通り、ガラケーからスマホを使うようになったからです。これまで、通信費をガラケーで1カ月に約2,000〜3,000円で済ませていたものが、現在は大手携帯キャリアのスマホでは1カ月に8,000円〜1万円ほどかかる状況となっています。

例えば、4人家族で全員が携帯電話を所有すると、1カ月の通信費が最低でも4万円ほどになるので、家計に大きな負担となりますよね。そういった意味で注目されているのが、格安スマホ(格安SIMとセットで販売されている端末)やSIMフリーのスマホ(SIMロックが解除されている端末。他キャリアのSIMカードを利用することができる)。これを使うと、スマホがまだ普及する前のガラケーとほぼ同じ値段で持てる利点があります。

――丸山さん自身も格安スマホを使っているんですね

そうです。私の場合は、ガラケーとSIMフリーのスマホ(データ通信用)の2台持ちです。通信費はガラケーが無料通話分繰り越しタイプで月額2,000〜3,000円ほど、スマホが月額980円のパックです。今まではスマホ1台で月額およそ1万1,000円でしたが、今では合わせて月額3,000〜4,000円ほど。

ガラケーはガラケーで取っておきたいけど、スマホも欲しいという人にとっては、こういう持ち方でもできるということです。

●乗り換えにかかるお金は?
○格安スマホに乗り換える前に知っておきたいこと

――大手携帯キャリアから格安スマホに乗り換えるときに、注意すべきことは

今使っている端末が、SIMロック解除対象のスマホなら、持っている端末のSIMロックを解除(有料)してSIMカードを挿し替えるだけで使用できるので、データ移行が要りません。端末に愛着がある方が多いので、そこが良いところだと思います。また、乗り換えてもSIMの中のアプリが変わることはありません。ただ、例えばKDDIが提供する「auスマートパス」からダウンロードしているアプリなどは、auの契約を解約すると消えてしまうので注意が必要です。

――初期費用は、あまりかからないんですか

状況によって変わります。大手携帯キャリアの契約は2年縛りなので、2年後まで待たないと違約金(解約手数料)がかかりますよね。端末本体に分割ローンが残っていたらそれも払わなければなりません。また、事務手数料や携帯電話番号を変えずに乗り換えできるMNP(モバイル・ナンバー・ポータビリティ)するときにもお金がかかります。実際、格安スマホの申し込みに事務手数料がかかるので、1〜2万円ほどはかかります。ただ、元がすぐ取れるので、もうすぐ2年目を迎える人はチャンスです。

――契約内容を決めるときに気をつけた方がいいことはありますか

格安スマホでは、2年以内の解約でも違約金がかからなかったり、気軽にデータ通信量のプランを月に1回変更できたりする業者もあるので、そういう意味では格安スマホのプランは柔軟性があります。

とはいえ、最近では格安SIMのデータ通信量において、制限を設ける業者が出てきています。例えば、1カ月あたりのデータ通話量とは別に、3日間あたりで使えるデータ容量に制限があるなど。業者によってデータ通信制限の条件と速度は異なるのでよく見た方がいいでしょう。業者の中には、余ったデータ通信量を繰り越せるサービスを提供しているところもあります。例えば、NTTコミュニケーションズが提供する格安SIM「OCN モバイル ONE」では、日次 (1日単位)プランは翌日まで、月次(1カ月単位)プランは翌月まで、基本通信容量の残量を繰り越せます。月次プランで5GBと設定した場合、2.5GB余ったら翌月は7.5GB使えるというものです。こうした業者ごとのデータ通信量のプランをチェックした方が良いでしょう。

そのほか、ショートメールが使えるもの、無料のWi-Fiスポットがあるもの、テザリングができるものなど、ただ単に金額だけに着目しないで、付随するサービスも見て選んだ方が良いと思います。

――本日はありがとうございました

(2017年2月13日:本文記事中に一部誤りがありましたので修正しております)

(百合野綾)