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NTTデータ、NTTデータイタリア、日本電信電話(NTT)の3社は2月13日、触覚刺激による牽引感覚生成技術と、NTTデータイタリアがパートナーシップを持つ伊GiPStechの地磁気を用いたインドアマップ・ナビゲーション技術を組み合わせた「触覚を使った屋内ナビゲーション」に関する実証実験を開始すると発表した。

新技術では、屋内測位・ナビ技術と触覚刺激による牽引感覚生成技術を使用。具体的には、地磁気を用いたナビゲーション専用のアプリケーションをインストールしたスマートフォンから、ぶるなびを搭載したスマートフォン・ケースに進行方向をBluetooth経由で指示することにより、手を引っ張る感覚で、地図に頼らず直感的な誘導ができるソリューション。

これにより、暗闇や煙霧などでの安全ルートのナビゲーションや、商業施設でのバリアフリーな購買誘導などが可能になるとしている

3社は、GiPStechの地磁気を用いる屋内測位・ナビ技術と、NTTが開発した触覚刺激による牽引感覚生成技術である「ぶるなび」を組み合わせることで、安価で直感的な「手を導く歩行者ナビゲーション」を実現したという。

同技術のうち屋内測位・ナビ技術には、専用の設備設置が不要、精度が高く磁場の乱れの影響を受けにくい独自アルゴリズムといった特長があり、触覚刺激による牽引感覚生成技術には、革新的かつ直感的なインタフェースとデバイス形状の工夫といった特長があるという。

専用の設備設置に関しては、自然の地磁気を活用するため、無線LANのアクセス・ポイントなど測位に向けた設備を新たに設置する必要が無いとのこと。そのため、導入時の初期投資を抑えられ、また既存のWi-FiやBeaconとの組み合わせも可能としている。

アルゴリズムに関しては、地磁気を用いたナビゲーション技術の課題としてエレベータの接近などの磁場の乱れの影響を受けやすいことを挙げるが、独自のアルゴリズムによってこれらの影響を極小化し、高い精度でのナビゲーションが可能とのこと。

インタフェースについては、NTTは触覚や力覚を感じる仕組みを理解し、それらの情報を効率的に伝えるため特殊な非対称振動により牽引感覚を生成する技術であるぶるなびを開発したといい、画面を見ることなく振動方向でユーザーにナビゲーションが可能という。

デバイス形状に関しては、スマートフォン・ケースの形状で効率的に非対称振動を伝える技術を新たに加え、複数デバイスを持つことなく、ナビゲーションが実現可能になったとしている。

同検証では、従来から開発している小型・軽量デバイスとの実運用シーンでのユーザビリティーや牽引精度など比較検証を行う予定。

実証実験では、まずNTT R&Dフォーラムの来場者に会場での誘導サービスを展示するという。さらに、2017年春頃にイタリア国内の製造業のユーザー企業と実証実験を予定しており、同技術を使用した、暗闇や煙霧の状況からの避難誘導の有効性について以下の点から確認するとのこと。

・方向指示の制御性 リアルタイム性と体感精度 (誘導する際の適切な振動タイミング・振動の速さ、強さなど)

・ユーザビリティー評価 多軸化の必要度、端末形状、ナビ精度の向上性

各社の役割は、NTTデータは全体管理、海外市場開拓、国内実証実験の実施を担当する。 NTTデータイタリアは、屋内測位・ナビ技術の提供、牽引感覚生成技術との連携アプリケーションの作成、海外実証実験の実施を担当する。 NTTは、牽引感覚生成技術情報の提供と、NTT R&Dフォーラムにおける技術展示を担当する。

3社は今後、同技術の有効性や改善点など、2017年6月末までの実証実験で得た結果を踏まえ、性能の向上や新たな商用サービスの提供について検討していく予定という。

(山本善之介)