Doctors Me(ドクターズミー)- エビ中松野莉奈さんの死因として発表された《致死性不整脈》とは? 医師が解説

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2017年2月10日(金)、2月8日(水)に死去した人気女性アイドルグループ「私立恵比寿中学」の松野莉奈さんの死因について、所属事務所は致死性不整脈の疑いであることを発表しました。(参考)

聞きなれない「致死性不整脈」とは、いったいどのような疾患なのでしょうか。

今回は致死性不整脈の概要、種類、原因、治療から予防法まで医師に解説していただきました。

致死性不整脈とは


致死性不整脈とは読んで字のごとく、致死性、つまり死に至る不整脈ということです。これは、具体的な診断名とは言えず、いくつもの不整脈が含まれます。

例えば、代表的なものとしては心室細動や、持続性の心室頻拍などが含まれ、これらは心臓が本来の機能をはたしていない状態のため、速やかに対策をとらないと短時間で死に至ることが知られています。

致死性不整脈という言葉は、具体的な死因やそこに至った不整脈の種類が特定できない場合に使われることが多いです。


致死性不整脈の種類


心室細動


心臓の心室と呼ばれる部分が細かく震え、ポンプ機能を果たさない状態です。

持続性心室頻拍


30秒以上、心室頻拍(心室性期外収縮が3回以上連続して現れるもの)が持続するものを言います。

洞不全症候群


心臓の洞機能が低下し、洞性徐脈や洞房ブロック、洞停止などが複合的に起こるものです。

その他


心臓の刺激伝達システムに異常が起こってしまう、房室ブロックなど数多くあります。

不整脈の原因


■ 冠動脈に病気
■ 心臓弁膜症
■ 心筋症
■ 貧血
■ 電解質異常
■ ストレスが強い
■ カフェインやタバコの濫用など

ただ、特に基礎疾患のない若い方でも不整脈が現れたり、場合によってはそれが原因で死に至ることもあります。

致死性不整脈の症状


不整脈といっても、脈が速くなるもの、遅くなるもの、一定のリズムの中にリズムに合わない収縮が起きるもの(期外収縮)といった種類があり、症状は様々です。

例えば、脈が速くなるとドキドキしたり吐き気がする、遅くなるとめまいや気が遠くなる感じがする、期外収縮の場合は胸のあたりがキュッとする感じがするなどがみられることがあります。

10代でも致死性不整脈が起こる場合


心疾患をもともとお持ちの場合のほかに、何らかの感染症や炎症、強い疲労、ストレスや、スポーツ中に胸部にボールなどが当たったといったことでも致死性不整脈が起こる可能性があります。

致死性不整脈で心停止をした場合の生存率


心停止状態になってからAED(電気除細動器)をどのくらいで使用できたかによって、大きく異なり、例えば心停止状態になってから3分で除細動を行うことができれば、70%程度の生存率があるといわれています。

《参照》
・オムロン

致死性不整脈の治療法


患者さんの状態、不整脈の種類によって異なりますが、以下のような治療法が行われます。

・抗不整脈薬
・カテーテルアブレーション
・植え込み型の除細動器
・ペースメーカー
・AED

致死性不整脈にならないための予防法


すべての致死性不整脈を予防する方法はありませんが、心疾患がある方は、もちろん適切な治療を受けることが大切です。

また、極端な過労やダイエットによる栄養不足や偏った食事、睡眠不足などを避けること、おかしいなと思ったら軽視せずすぐに循環器内科を受診しましょう。

最後に医師から一言


こういった若い元気な方が不整脈で急死した、という話を聞くと不安になられる方も多いと思います。

完全に避けられるものではもちろんありませんが、できるだけ過労やストレスを避け、健康診断などは毎年欠かさず受けて予防できるものはしておきたいですね。

(監修:Doctors Me 医師)