「地下埋設物は砒素」!? 学園側と財務省、不誠実な回答だらけの森友学園国有地取得

写真拡大

 「軍歌を歌う幼稚園」・塚本幼稚園の運営母体である学校法人森友学園による、国有地の不自然な取得事件は、朝日新聞のスクープを皮切りに、報道各社も報道をスタートさせたようだ。(参照:「学校法人に売却の国有地、価格の公表を一転「非開示」に 近畿財務局」産経新聞 2016年2月9日)

 本欄でも先日、「不自然極まりない「軍歌を歌う幼稚園」運営法人の国有地取得の経緯」を公開。2月10日に野党各党の調査チームに対して財務省と文科省が提出した説明資料をもとに、問題の土地取引の不自然さを解説した。

 前回の記事でも指摘したように、森友学園による国有地取得問題で最も不可解なのは、時価9億円の土地が、8億円もの減額を受け払い下げられていると言う点だ。森友学園が買い受けた豊中市野田町1501番地に隣接するほぼ同規模の面積を持つ土地は7億円前後で取引されているのだから、この減額幅の大きさは異常と言っていいだろう。

 この大幅ディスカウントについて財務省は、野党調査チームに提出した「豊中市所在の処分済み国有財産について」と題する資料で、「地下埋設物(廃材及び生活ごみ)の撤去・処理費用(約8億19百万円)を控除」したためだと説明する。さらに財務省は同じ資料で、本件土地価格を非公表とした理由を「地下埋設物の存在が周知されることにより小学校に入学する保護者等への風評リスクが懸念されるため、契約金額は公表しないよう」森友学園サイドから要請があったと説明している。

 この財務省の説明に、不自然さがあることは前回も指摘したが、今回、野党調査チームのメンバーにさらに確認したところ、財務省はこの「地下埋設物」について、極めて不誠実な回答をしていたことが判明した。

◆「地下埋設物」はヒ素

 財務省の資料では問題の土地に存在していた「地下埋設物」は、「廃材及び生活ごみ」と表現されている。

 しかし、すでに一部報道で明らかになっているように、森友学園が購入した豊中市野田町1501番地の土地の一部(約471平米)は、2013年4月に、土壌汚染対策法に基づく要措置区域に指定されていた経緯がある。豊中市のウェブサイトに残る当時の資料を見てみると、当該の土地で検出されたのは「鉛及びその化合物・砒素及びその化合物」であったと言う。(参照:「豊中市の環境保全 平成26年度版(2014年度版) 第5章 土壌汚染」)

⇒【資料】はコチラ https://hbol.jp/?attachment_id=129405

 この結果をもとに、「健康被害が懸念される!」などと言うつもりはない。適正に除去作業が実施されていたならば、なんら問題はないはずだ。だがやはり、「風評リスク」とやらの発生を根拠に、小学校建設予定地でヒ素などが検出されている事実を隠蔽したまま、児童の募集を続ける森友学園の姿勢は、不誠実と言うしかあるまい。確かに不都合な話ではあろうが、包み隠さず公表し「そのための土壌改良工事を行うのだ」と説明すれば済む話ではないか。それとも森友学園は、「都合の悪いことは、なかったことにしよう」と言う教育方針で子供に接するつもりなのだろうか?

◆さらに不誠実な財務省の対応

 しかし、森友学園よりも不誠実なのはむしろ財務省だ。財務省が2月10日に野党各党の調査チームへ配布した説明資料には、問題の土地が、土壌汚染対策法に基づく要措置区域に指定されていた経緯について、一切触れられていない。先述の通り「地下埋設物は、廃材及び生活ごみ」であるとの説明があるのみだ。

 財務省からの説明を受けた民進党の議員に確認したところ、財務省の担当者は口頭による補足説明でも、「(地下埋設物は)木屑、ビニルなどの『家庭ごみ』と説明するだけ」だったと言う。