2017シーズン 選手の補強一覧

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J1レベルの陣容でプレーオフ制し3年ぶりの昇格

 フットボールチャンネル編集部では、Jリーグ開幕に向けて各J1クラブの補強動向を診断していく。今季の目標に向けて、効果的な補強を行うことができたクラブはどこなのか。今回は、昇格プレーオフの末に3年ぶりのJ1復帰を果たしたセレッソ大阪を占う。

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 J2で過ごした昨シーズンは、リーグ最高の戦力を誇りながら4位に甘んじた。それでもJ1昇格プレーオフを勝ち上がると、決勝でファジアーノ岡山を破って3年ぶりの昇格を決めた。

 優勝での自動昇格が至上命題の中、それを達成できなかったのは残念だった。それでも、プレーオフで見せた勝負強さは選手たちの執念の結実でもあり、称賛されるべきだろう。

 柿谷曜一朗、杉本健勇ら魅力的な攻撃陣が強みの一方、失点はJ2上位6チームで最多の46。ディフェンス陣はもちろん、チーム全体の守備力の底上げが必要になる。また、シーズン途中に山口蛍が海外挑戦から復帰するなど、陣容はやはりJ1レベルといって差し支えない。

 ようやく戻ってきた国内最高峰リーグで、桜の集団はどのような戦いを見せるだろうか。

スペインから清武が4年半ぶり復帰。昇格初年度で上位進出の可能性も

 今オフには12人がチームを去り、ほぼ同数の選手が新たに加入した。昨シーズン、中心として活躍したソウザを完全移籍で獲得できたのは大きい。

 また、懸案だった最終ラインにはマテイ・ヨニッチを補強。身長187cmのディフェンダーは年代別クロアチア代表でのプレー経験がある。また、昨シーズンまで韓国の仁川ユナイテッドではKリーグベストイレブンに2回選出された実績もあり、アジアでのプレーにも問題ない。C大阪でもすぐに戦力として稼動することが期待される。

 FC東京から水沼宏太も加わる。サガン鳥栖時代にユン・ジョンファン監督の下でプレーしており、豊富な運動量と精度の高いクロスを武器に、C大阪の攻撃を活性化させてくれるはずだ。

 そして、レノファ山口から福満隆貴も補強した。山口はJ2で魅力的なサッカーを展開するチームで、福満は中心選手だった。スピードに乗った状態でもブレない高い技術を備え、柿谷らとのコンビが熟成されれば相手にとって怖い存在になりそうだ。さらに、U-20日本代表の舩木翔ら計3選手がアカデミーから昇格している

 そして、日本代表の清武弘嗣がスペインの強豪セビージャから加入し、大きな話題となった。スペインでは出場機会を掴むことはできなかったが、日本代表MFが中盤に加わわったことで攻撃陣に更なる厚みがもたらされたことは間違いない。清武が4年半ぶりの古巣復帰となったことで、昇格初年度ながら上位に進出する可能性も高まった。

チームは強化も…“昇格チーム”であることを忘れてはならない

 今シーズンからクラブOBでもあるユン・ジョンファン氏が新監督に就任した。サガン鳥栖を鍛え上げるなど、その手腕はすでに広く知られている。C大阪では早朝トレーニングを含む3部練習を実施するなど、チーム強化に余念がない。

 J1で旋風を巻き起こすだけのポテンシャルはあるはずだが、忘れてはいけないのが彼らは昇格1年目のチームであるということだ。

 昨シーズン、J2から上がってきた大宮アルディージャ、ジュビロ磐田、アビスパ福岡のうち上位に顔を出したのは大宮のみ。磐田は最後まで降格の危機と向き合い、福岡は1年でJ2に逆戻りすることになった。

 プレーオフから勝ち上がったC大阪は立場的には福岡と同じである。もちろん、何が起こるかわからないのがサッカーで、彼らが成す術なく降格するとは考えにくい。

 しかし、上ばかり見ていると足元をすくわれる可能性が高い。地に足をつけて挑むことが必要だ。もっとも、ユン監督に慢心はないはずで、それは選手たちも同じだと思うが。

診断

補強診断 B

 水沼の加入はチームを躍動させる可能性を秘めており、大きな補強だった。ヨニッチがうまく機能すれば最終ラインは強固になるはずだ。清武が加入したことでチーム力はさらにアップ。また、移籍の噂があったキム・ジンヒョンが残留。これが最大の“補強”かもしれない。

総合力診断 B

 久しぶりのJ1ということもあり、最初はJ2との違いに戸惑うこともあるかもしれない。ただ、山口蛍を筆頭にJ1での経験が豊富な選手が揃っており、早く慣れてしまえば選手たちも躍動できるはずだ。

 日本代表の主軸となった清武が加わったことで、人材はJ1の中でも上位進出の可能性を秘めるチームとなった。3年ぶりのJ1の舞台、桜の集団はどんな花を咲かせるだろうか。

text by 編集部