元フットサル日本代表のバルドラール浦安FP小宮山友祐が現役を引退…思い出は「2008年の名古屋オーシャンズ戦」

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▽12日に浦安市総合体育館で行われたSuperSports XEBIO Fリーグ2016/2017第32節、バルドラール浦安vsフウガドールすみだは1-1の引き分けに終わった。

▽浦安は、17分に今シーズン限りでの引退が決まっているFP小宮山友祐が強烈なミドルシュートを突き刺し先制。しかし、32分にすみだのFP太見寿人が同点ゴールを決め1-1のドローに終わった。

▽試合後、今シーズン限りでの現役引退を発表した浦安・小宮山友祐選手の引退セレモニーが行われ、ファン・サポーターへ向けての挨拶を行った。

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◆FP小宮山友祐(バルドラール浦安)

「本日会場に足を運んで下さった皆様、ありがとうございました」

「言葉になりませんが、この10年間、選手としては17年間ですが、このクラブで現役を終えることができて本当に幸せだと思います」

「同い年の小野っち(小野大輔)も言ってくれましたが、本当に何もなかった選手だったと思います。昔の私を知っている先輩方、フットサルに関わってきた方なら、本当に下手くそだなという印象が強かったと想います」

「特別凄い技術があったりとか、強烈なシュートが打てたりとか、魅せられるプレーができたかというと、私にはできないと今でも思っています。これまでの17年間、浦安に来て10年間、多くの方の支えがあったからこそ、ここまで選手としてやってこれたと思います」

「皆さんは多分私の印象として、気持ちが強く、闘争心むき出しだなと思われていると思いますが、そんなに強くはありませんし、気持ちが折れるというか、なかなか立ち上がれない時も沢山ありました」

「今は神奈川県の相模原に住んでいますが、ここまで片道60kmあります。片道2時間、遅ければ2時間半ぐらいかかります。この体育館に来て、このアリーナに立って、仲間の顔を見て一緒に練習するのは本当に最高の時間です。移動時間の方が練習時間より長いんですが、そんなこと関係ないぐらいです。毎年毎年仲間は変わりましたけど、この空間に来れることは私にとって特別な時間でした」

「そして本日のようなホームゲーム、この雰囲気を味わってしまうと、フットサル、Fリーガーを辞めてしまうのはもったいないなと感じたこともたくさんありました。多分みなさんが応援してくださらなかったら、背中を押してくださらなかったら、もっと早くに引退していたのかもしれません」

「自分の中で1つだけFリーグが開幕してからずっと思い続けていたことからありました。自分はFリーグが始まる前からプレーしていて、自分のプレーをお金を払って観に来てくださる方がいることが本当に信じられませんでした。自分がその対価に見合ったプレーをしなくてはいけないという思いを、10年間持ち続けていました。そして、それができなくなった時が、引退の時なのかなと」

「本当に引退を表明してから、多くの方々にお会いして、メッセージを頂いて、色々な言葉を頂きました。誰かに必要とされているというのはこういったことかと感じましたし、感動しました。ただやはり、自分の中で、今がギリギリなのかなと」

「私はチームが勝つことが全てだと思っています。このクラブに来て、このチームを勝たせることが自分の役割だと思ってプレーしてきました。それができなくなった時が引退の時なのかなと、そう思います。多くの方に支えられ、応援され、みなさんの声が、言葉がなかったら走ることはできなかったと思います」

「今日も勝つことができませんでしたし、本当に悔しいです。最後のホームゲームで色々思うことはありましたが、勝つことが最優先なので、それができずに悔しいです。ただこうして、試合後にも関わらず多くの方が残ってくれ、私の話を聞いてくださる、バルドラール浦安のチーム関係者がビデオを作ってくださる、深津や小野っちがメッセージをくれる…本当に幸せな選手生活でした」

「今はフットサルにFリーグがあります。浦安にはバルドラールというチームがあります。ぜひこれからフットサル選手を目指す子供たち、目指させたい親御さんたち。凄く魅力的なスポーツだと思います。本当に17年間やってきて、間違いなく確信しています。そして、バルドラール浦安というチームには、素晴らしいカテゴリーがあります。素晴らしい指導者、仲間が居ます。浦安市は素晴らしい街です。バルドラール浦安とフットサル選手を温かい目で見て頂き、気にして頂き、関わって頂けたらと思います。最高の選手人生を送れました。本当にありがとうございました」

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▽また、セレモニー後に囲み取材に応じた小宮山は、これまでのFリーグ、そしてこの先のFリーグについて語ってくれた。

──10年間Fリーグでプレーされてきましたが。小宮山選手の中では“Fリーグ”はどの様な位置付けでしたか

「選手が自分たちのプレーをお金を払って観に来てもらっているということを表現しないと。趣味の延長とか、仲間内でやっていることではなく、1つのエンターテインメントとして見せなくてはいけません。それが面白さなのか、激しさなのか、戦術的なポゼッションなのか、強さなのか…1人1人が、自分はお金を払ってもらう価値があるのかということを自覚しないと、いつまでたってもフットサルはサッカーを続けられなくなった人がやっている、Jリーガーになれなかった人がやっていると思われるのは変わらないのかなと思います」

「自分たちが自分たちの価値を上げるしか出来ないと思います。自分が10年間Fリーグでやってきたこと、日本代表でやってきたこともそうです。そういった思いを持っていかないと、リーグは良いリーグが出来ました。指導者もライセンスができて育っています。選手も良いプレーをしています。ただ、昨年はワールドカップにいけませんでした。現状を捉えて、選手がやっていかないと、お客さんは離れていくと思います」

「少しでもプレーしやすい環境を作るには、選手がしっかりやっていかないといけません。スポンサーさんのことなども当然大事なんですけど、まずはもっともっと追求していかないと、リーグがもっと発展していくには難しいと思います」

「代表選手、代表チームがもっと凄いんだぞという場が、もっとあればと思います。フットサル日本代表の試合は国内ではそんなにないです。でも、リーグであいつは日本代表なんだぜっていうところ、圧倒的な違いを見せていかないと、今のフットサルを取り巻く環境としては変わらないと想います。少しでも良い方向に、自分が引退して何をやるかははっきり決まっていません。育成なのか、普及なのか、発信なのかはわかりませんが、そういったことができたらと思います」

──この10年で最も印象に残っていることは

「2008年の名古屋オーシャンズ戦(10月25日)、代々木で5-4で勝ったことですかね。ワールドカップ直後でした。自分がハットトリックというのもありましたが、5-4で浦安が勝った時に、満員の代々木が、誰かに煽られたわけではなく、自然にスタンディングオベーションになったんですよね。あの瞬間は忘れないです。良い試合、良いプレー、激しいせめぎ合いはちゃんと伝わるんだなと」

「今日の試合もそうでしたが、すみだと浦安は噛み合ってしまうと渋い試合になります。ただ、激しさやフットサルの魅力は詰まっていたのかなと。そういった試合を毎回見せることができれば、フットサルを好きになる人、ファンが増えると思います。そういった所をもっともっと追求していって欲しいですね」

──リーグのラストゲームはその名古屋が相手です。Fリーグにとっても浦安にとっても、小宮山選手にとっても大きな存在だと思いますが

「今日も選手ですが、特別な試合ですね。名古屋と最後に戦えること。人が変わって、(森岡)薫がいなくなって、(北原)亘がいなくなって、監督が代わっても名古屋は名古屋だと思います。今年は大阪がリーグ1位ですが、名古屋というチームは日本のフットサルの象徴だと思いますし、良い選手もたくさんいます。自分が一番越えたかった壁でした。今シーズンは1勝1敗なので、名古屋に2回勝ったのは2008年ぐらいしかないと思うので、勝ち越して終われたらと思います」