アイデアは「見せない、出さない、話さない」

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アイデアにとって「口は災いの元」

私たち日本人は古代から、みなで協力し合って米を作り、漁をし、日々の糧を得てきたという文化があるせいか、「いい」と思うことは人にも教え、共有したがる傾向があります。
私は日本人のこの性質が大好きですが、ことアイデアに関しては「見せない、出さない、話さない」を原則として守り切ることが肝心です。

ひとり占めはセコくない

この点で「誤解が多いな」といつも思うことは、「教えない」ことは「ひとり占め」、「ひとり占め」は「セコイこと」という考え方です。
いいアイデアは一朝一夕に生まれるものではありません。これを自分のために活用してお金を儲けることは、決してセコイことではありません。当然の報酬です。
セコイのは、人のアイデアを勝手にパクる人です。

SNSにご用心

自分が他人に話すなどをしたアイデア、他人が別の他人に話すなどしたアイデアは、いずれも「新規性のないアイデア」です。
新規性があるかないかは、特許出願の「時」によって判断されます。
だから、午前中に特許出願を済ませ、午後にインターネットで発表した発明は「白」。インターネット発表を理由に「新規性のない発明」とはされません。
逆に、ある日の午後に特許出願したが、その日の午前中に「最終確認」として発明品を路上で試していたところ、知らない人に写真を撮られ、SNSなどにアップされてしまった発明は大変不幸なことですが、「黒」です。
大抵は本人自ら、堂々とSNSで公開してしまっているパターンが多いのですが……。

秘密を守る約束がカギ

また、アイデアを使った商品を製造してもらう場合、アイデアを説明しなくては成り立ちません。
その時に「守秘義務」という言葉が登場します。「このことは秘密にしてくださいね」と言って「わかりました」という返事をもらえばいいのです。
口約束でも、「秘密を守る約束」が交わされたことになり、「新規性は守られた」ことになります。もちろん、契約書を交わしておけば、後に裁判などに発展したときなど、約束があったことを証明しやすいのでさらに安心です。

アイデアの取り扱いは慎重に

アイデアのないところに、知財はなく、特許もありません。いかに、いいアイデアに特許という防護服を着せ、いい知財として活用するか。それが「ビジネスで勝ち抜いていく策」といっても差し支えないでしょう。
アイデアの取り扱いはとにかく慎重に、が鉄則なのです。

【まとめ】

・アイデアを気安く人と共有しない
・特許出願するまでSNSも控える
・取引先とは秘密を守る約束を交わす。お金を生むしくみが整うまで、あなたのアイデアは大切に守りましょう。

★ 参考図書『レシピ公開「伊右衛門」と絶対秘密「コカ・コーラ」、どっちが賢い?』
著者:新井信昭(あらい・のぶあき)