水戸戦では途中出場から貴重な追加点をゲット。結果を出し続けている鈴木だが、現状に甘んじることなく、「スタメン」に強いこだわりを見せる。写真:小倉直樹(サッカーダイジェスト写真部)

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 1月のタイ遠征では、スパンブリー相手に2得点。続く2月のニューイヤーカップでは、長崎戦で先制点、福岡戦では決勝点を挙げてみせた。
 
 そして、水戸との「いばらきサッカーフェスティバル」では、途中出場からわずか3分後に貴重な追加点をゲット。実戦を通じてチーム作りを進める鹿島において、鈴木優磨は絶好調と言っても過言ではない。

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 それでも、水戸戦後の表情はどこか晴れない。結果を出しているだけに、確かな自信は手にしている。それは間違いないが、だからこそ、‶途中出場″という位置づけに悔しさを滲ませるのだ。
 
 チームには金崎夢生という絶対的なエースがいる。今オフには、神戸から実績十分のペドロ・ジュニオールがチームに加わった。水戸戦の2トップはこのふたりが先発だった。鈴木は「スタメンを外されたことは、すごく悔しい」と唇を噛む。
 
 その想いをぶつける気持ちでピッチに立ち、ゴールを決めてみせた。しかし、「こうなっちゃいけないと思うのは、使い勝手の良い選手」と鈴木は言う。途中出場でも結果を残せるだけに、ジョーカーという起用法が適任と評価されることを良しとしない。それで手を抜くつもりは一切ないが、「まずはスタメンを狙っていく」ことが、今季の目標でもある。
 
 現状に不満を募らせるだけの男ではない。先発から外されるのは、自分にまだその力がないことを十分に承知している。
 
「何がいけないのか。何が足りないのか。それを今、探している段階」
 
 答えはまだ見つかっていない。ただ、‶あたり″はつけてある。
 
「(課題は)守備の部分かなと自分は思っている。例えば、奪われた後の切り替えはまだまだなのかな、と」
 
 攻撃の面でも、伸ばすべきプレーを模索している。
 
「ヤッさん(遠藤康)のように、点を取るだけじゃなく、ああいう(チャンスを)作るというのも求められていると思う。それができれば、もっとスタメンとして絡んでいけるはず」
 
 貪欲に、攻守両面でグレードアップしようと必死にもがいている。
 
「今はとにかく、いろいろ考えながら、結果を残すしかない」
 
 静かに言葉を紡ぐ鈴木は、来るべき時に備えてその牙を磨いている。
 
取材・文:広島由寛(サッカーダイジェスト編集部)