「さぬき映画祭2017」に参加した中村義洋監督と池田史嗣プロデューサー

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 阿部サダヲ主演作「殿、利息でござる!」が2月11日、香川県で開催中の「さぬき映画祭2017」で上映され、メガホンをとった中村義洋監督と池田史嗣プロデューサーが、綾歌郡・イオンシネマ宇多津での舞台挨拶に立った。

 昨年5月14日に全国308スクリーン(先行公開7館含むと315スクリーン)で公開された同作は、興行収入13.7億円のヒットを記録。「武士の家計簿」の原作者・磯田道史氏の著書「無私の日本人」の一編をもとに、江戸時代中期に仙台藩吉岡宿で起きた実話を描く。造り酒屋の穀田屋十三郎(阿部)と仲間たちが、年貢の取り立てによって困窮する町を救うため、「殿様に大金を貸し付け、その利息をとる」という計画を考案し、元手となる1000両(約3億円)を集めるために奮闘する。

 本格的な時代劇に初挑戦となった中村監督だが、「もともと時代劇のファンで大好きだったから、敷居は低かったですね。あまり構えずに撮ることが出来ました」と述懐。タイトルについては、「僕は『つつしみの掟』にしていた。『無私の日本人』を入れてくれと言われたんですが、僕は無視しちゃった。そうしたら、松竹は『つつひみの掟』を無視して、このタイトルになった」と明かし、満席の場内を沸かせた。

 話題はキャスティングにもおよび、仙台藩の第7代藩主・伊達重村役で映画初出演を果たしたフィギュアスケート選手・羽生結弦についても、中村監督は「主演級が集まっちゃったから、誰もはまらなかったんです。トシちゃん(田原俊彦)の名前が出たこともあったくらい」と明かす。だからこそ「ダメ元で、仙台出身の羽生さんに当たってみたところ、まさかのOKが出た」(池田プロデューサー)と製作サイドも驚きを禁じえなかったようだ。

 さらに、千葉雄大と山本舞香の魅力についても言及。中村監督が「彼の役はきれいな顔をしていれば、上手じゃなくて良かったんです。ところが現場で見たら『うまいじゃん!』と。あるシーンでは、彼の演技でボロボロ泣いちゃいました」と千葉の演技力を絶賛。また、クランクイン初日に手違いで演技のトレーニングを受けていない馬がやってきたそうで、「いわゆる暴れ馬ですよ。瑛太は足を踏まれて病院に行った」と告白。空手の有段者で黒帯だという女優の山本の運動神経の良さには舌を巻いたようで、「暴れ馬に乗っていたのですが、『デッドプール』みたいにピョーンと後ろに飛んで逃げていた。へたしたら、クランクイン初日で終了になるところだった」と明かす。池田プロデューサーも、「わたしもトラウマになった。もう馬が出てくる映画はやりたくないと思いましたから」と同調していた。