アイドルグループ・私立恵比寿中学のメンバー、松野莉奈さんが18歳の若さで急死したことについて、所属事務所が2月10日、死因は「致死性不整脈の疑い」と発表しました。オトナンサー編集部では、永寿総合病院の廣橋猛医師に取材し、聞きなれないこの病気について聞きました。

心筋梗塞を発症した可能性も

 廣橋さんによると、不整脈には、脈が速くなる「頻脈性(ひんみゃくせい)」と遅くなる「徐脈性(じょみゃくせい)」の2種類があります。頻脈はさらに「心房細動(さいどう)」といった、心臓の上部に位置する心房で発生するものと、「心室細動」といった、心室で発生するものに分けられます。

 不整脈が心房細動である場合、心室は不規則ではあるものの動きはするため、命に別状はありません。しかし、心室細動の場合は心臓が脈を打てなくなり、無治療ではすぐに死に至るため、自動体外式除細動器(AED)による対処が必要です。心室細動は心筋梗塞によって生じることが多いようです。

 廣橋さんは、松野さんが事前に体調不良を訴えていたことについて、「元々、心臓に何らかの疾患を抱えていたところに睡眠不足やストレス、疲労などが引き金となって、心筋梗塞を発症した可能性があります。練習中に倒れて亡くなった、元Jリーガーの松田直樹さんのケースに近いかもしれません」と指摘します。

突然死のリスク「ブルガダ症候群」とは

 不整脈は、年齢や性別を問わずに起こる症状ですが、「強いて言えば、心臓が疲労しやすい老人がなる可能性が高いのです」。しかし、若年でも突然死のリスクになる「Brugada(ブルガダ)症候群」もあります。これは遺伝子異常が原因で、特に日本や東南アジアに多く、日本人では約1%に認められるとのこと。「この心電図型を持つ人は失神や突然死を起こしやすく、特に発熱があると悪化しやすいので、松野さんはブルガダ症候群であった可能性もあります」。

 廣橋さんは「健康診断で心電図を欠かさず受けることが大切です。そして、心電図異常を指摘されたことがある人で、風邪や疲労などの体調不良時は、必ず医師の診察を受けましょう」と話しています。

(オトナンサー編集部)