金田勝年法務大臣(写真:ロイター/アフロ)

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 国会議員秘書歴20年以上の神澤志万です。

 国会では連日、衆議院予算委員会が開かれています。これは、数ある委員会のなかでももっとも注目されるもので、NHKで中継されているので目にした方も多いのではないでしょうか。

 国会議員だけでなくスタッフも準備に忙しく、毎日のように徹夜の状態が続いています。翌日の委員会で質問を行う議員が決まると、その議員の事務所は質問要旨をペーパーにまとめ、各党の国会対策委員会(国対)を通して、予算委員会の委員部に提出する決まりになっています。

 それを受けた委員部は、質問を受けることになる各省庁の国会連絡室に連絡し、関係部署の官僚が「質疑通告」を受けに集まります。日時や場所は議員が指定します。

 質疑通告の対応は、通常は議員自ら行うものですが、議員によって違いがあります。政策秘書に対応させる議員もいれば、自ら細かく説明をする議員もいるのです。

 与党の場合、役人や党の政調スタッフに質問を丸投げして、ペーパー対応だけで済ませてしまう議員もいます。また、通告の時間は予算委員会が終了する17時以降に設けられることが多いので、この時期は、答弁を考える省庁の役人たちはほぼ徹夜が続いてしまうのです。

 電通の過労死問題などを受けて、予算委員会でも過重労働問題が議題に上がりましたが、政府の答弁と同じく「『繁忙期』については、そのような状態も認められる」という位置づけにされてしまっているのでしょうね。自宅に帰れず、お風呂は館内のシャワーだけという人の愚痴もよく耳にします。

 そんな大変な状況ではありますが、先日、省庁の国会連絡室の職員たちが「どの政党の職員さんが人気か」という雑談で盛り上がっているのを聞きました。

「自民党には、髪の毛をくるんと巻いた愛くるしい女子がいる」とか、「ショートヘアの女子もかわいい」とか、「民進党には、ストレートでロングヘアの色白の美人さんがいる」とか、「維新にも、スタイルのいい明るい雰囲気の女子がいる」など、「自分は○○派」と語り合っていました。

 普段は議員たちから一番厳しい追及を受けている部署の職員たちなので、「癒やしを求めているんだなぁ」と応援したくなりました。ぜひ、各党の職員さんたちは、この方たちを癒やすスマイルで対応してあげてほしいと思います。

●山尾志桜里をかばって悪目立ちする長妻昭

 予算委員会をウォッチしていると、金田勝年法務大臣には失望させられっぱなしです。いつも下を向いて原稿を読み上げるだけの答弁をするのですが、それを聞いていて、旧民主党政権時の柳田稔法務大臣を思い出しました。

「『個別の事案についてはお答えを差し控えます』と『法と証拠に基づいて、適切にやっております』の2つさえ覚えていれば、法務大臣が務まる」と言っていた方です。柳田氏は、この失言が元で野党だった自民党から猛攻撃を受けて辞任に追い込まれました。金田大臣も、このように不十分な答弁を続けたら辞任に追い込まれてしまうのでは、と心配しています。

 たとえば、山尾志桜里衆院議員の「共謀罪」についての質問に対しても、しどろもどろの答弁に加えて「お答えできません」のオンパレード。それでは、聞いている側が納得できるはずがありません。そのため、必然的に追及が厳しくなってしまうという流れが生まれました。

 さらに、それより気になったのは長妻昭衆院議員の動きです。金田大臣の答弁が不十分だと、いちいち予算委員長の浜田靖一衆院議員に詰めよって委員会をストップさせてしまうのです。長妻議員は民進党の予算委員会の筆頭理事ということで、そうした動きをしているのですが、山尾議員といえば、民進党の前政務調査会長で東京大学卒、司法試験に合格して検察官として務めた経歴を持つ人物です。

 長妻議員がフォローしなくても、立派に論戦できる能力を備えています。それにもかかわらず、何度も委員会を止めるので「過保護にもほどがあるでしょ」とツッコミたくなりました。

●金田法務大臣の15年前の“噂”とは?

 金田大臣に話を戻せば、不十分な答弁を繰り返す姿を見ていると、「もう、あの頃のような元気はないんだな」としみじみ思ってしまいます。

 15年くらい前のことですが、いろいろと「お噂」があったのです。当時、参議院議員だった金田先生の事務室から、21時過ぎに廊下まで響くほどの大声で金田先生が誰かとけんかしていたのを神澤も聞いています。

 旧議員会館の事務室は防音効果が弱く、室内の大声は廊下まで聞こえていました。夜は静かなので特によく聞こえるのですが、その内容は明らかに政策に関するものではありませんでした。

 当時、金田先生はかなりお元気だったようで、「2 人の女性秘書と男女の関係にある」ともっぱらの「噂」でした。あくまでも噂ですが、廊下に響いていた声の内容からすると、根も葉もないこととは思えません。あくまで一般論ですが、議員が秘書と関係を持つのは周囲に迷惑なので、本当にやめてもらいたいです。

 それが原因で事務所の雰囲気が悪くなり、書類を届けるときも、どの秘書に渡すかにとても気を遣うのです。それに、引き継ぎが悪いために電話連絡なども用件が伝わらなかったり、会議の出欠連絡をなかなかもらえなかったりします。実は、永田町では珍しくないことなのですが、事務方としては非常につらいものがあります。

 金田大臣は、民進党など野党4党から辞任要求が出されてしまいましたが、なんとか踏みとどまってがんばってほしいと思います。大臣が国会会期中で代わるとなれば、混乱しか生み出しませんから。
(文=神澤志万/国会議員秘書)