大人になったら東京タワーが見えるレストランでデートをするものだと思っていた私(34歳・独身)。しかし、気がつけば世の中は不景気でトレンディドラマで見た東京は過去のもの。20代は就職して仕事を覚えるのに必死で東京の夜を満喫するどころではなかった。30代に突入した今も相変わらず仕事に忙しく、自分が東京の夜景の一部になっている始末。

巷ではタラとレバを肴に女子会するのが流行ってるけれど、34歳を迎えたばかりの渋谷(表参道寄り)で働くリアル”タラレバ女”としては、そろそろ大人の女へと脱皮して、東京の夜を知っておきたいところ。

というわけで、まだ知らない「東京の夜」を満喫するスポットを紹介。今回は、バレンタインデートにもぴったりの「ビルボードライブ東京」を紹介します。

フラッと立ち寄れる! 「ビルボードライブ東京」

写真:Masanori Naruse

「ビルボードライブ東京」は、「都心の上質な日常」をコンセプトに東京ミッドタウンに位置。3層吹き抜けの開放的なフロアで、開演前にはステージ後方の前面高透過ガラスに広がる都心の夜景を楽しめます。フロアはレストランスタイルのサービスエリア(3階、4階)と1ドリンク付きのカウンター席のカジュアルエリア(4階、5階)にわかれています。

「ビルボードライブ東京」の魅力は何といっても国内外の一流アーティストの生歌、生演奏を目の前で堪能できること。登場するアーティストも、AOR、ジャズ、ソウル/R&B、ロック、クラブ・ミュージック、J-POPと多岐にわたるので、自分が好きなアーティストや好きなジャンルの曲のライブがある日がすぐに見つかるはず……

とここまで、偉そうに書いたけれど、実は音楽には疎い私。恥を忍んで「ビルボードライブ東京」の担当者にライブの選び方を聞いてみました。

「友達とワイワイ楽しみたいならファンクがオススメです。大人っぽい雰囲気が良いならR&Bやジャズがいいですね」とのこと。今回のテーマはバレンタインデートなので、アメリカのゴスペル歌手のカーク・フランクリンのライブを選ぶことに。ドレスコードも「特にない」ということだったので、ワンピースにジャケットと会社に行く時と同じ格好で気軽に行くことにしました。

デートでもおひとりさまでも楽しめる!

まるで夜景の中に浮かぶ島のような「ビルボード東京」

お気に入りの年下男子(カメラマン)を従えて私が行ったのは17:30開場の回。開演は19時とのことで内心「開演まで長くない!?」と不安だったのですが、いざ会場入りしてみると東京の夜景が一望できるフロアで雰囲気は抜群。今回、予約を取った3階席は146人収容のコンパクトな作りながらそれが余計特別な非日常感を演出していて「『セックス・アンド・ザ・シティ』みたい!」とテンションがアップしました。

メニューは「フィッシュ&チップス」のようなカジュアルなフードからコースまで幅広く、雰囲気や相手、音楽に合わせて楽しめそうです。高いところに登って、一瞬にして「都会の女になった」と気が大きくなったのと、仕事とはいえお気に入りの年下男子の前でつい”いい格好”をしたくなった私はシャンパンとチーズをオーダー。束の間のデート気分を楽しみました。

デートにもぴったり♡

夜景とシャンパンに酔いしれているとあっという間に開演時間に。まわりのお客さんのテンションも徐々に上がってきたところでカーク・フランクリンが登場し、ライブがスタートしました。曲はほとんど知らなかったものの生のパフォーマンスに圧倒された私。気がつけば他のお客さんと一緒になって立ち上がって歌を口ずさんでいました。

ステージと客席が近いのも魅力。写真:Masanori Naruse

20時すぎにライブは終了。この後、21時半からセカンドステージがあるとのこと。仕事帰りに行くなら21時半スタートが現実的かもしれません。

行ってみて感じたのが東京・六本木という一見敷居が高く見える場所でありながらも会社帰りにフラッと立ち寄れる気軽な場所であるということ。音楽に詳しくなくても気分で選ぶのもアリ! もちろんデートにもぴったりですが、一人でフラッと行ってビール片手に生の音楽を楽しむというのもカッコイイ。現に、一人で来てビール一杯で楽しんでいる女性もチラホラいて「こんな女性になりたいなあ」と刺激を受けた夜でした。

ビルボードライブ東京
ビルボードライブ

(ウートピ編集部・堀池沙知子、写真:松原大地)