料理、洗濯、掃除という家事の中で、一番苦手だという人が多いのが掃除。料理や洗濯と比べると、成果や終わりが見えにくいことから、楽しめないという声も耳にします。
そんな掃除が意識を変えるだけで、「キレイ・楽しい・体調がいい」をかなえる一石三鳥の家事に変わるとしたら?

発売中の「大人のおしゃれ手帖」3月号では、メイン特集「手間を省く家事、かける家事」の中で“幸せを呼ぶ掃除”について解説。コーナーの冒頭では、家事研究家でもあり、家事代行サービス「ベアーズ」副社長を務める高橋ゆきさんが登場。「キレイが続くラク家事の心得」を7つレクチャーしてくれています。

実は昨年、社会現象ともなった人気ドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」で、ヒロイン・森山みくり役を演じる新垣結衣さんへの家事監修・指導を行ったのも高橋さんでした。 

「掃除の段取り、所作を指導するほか、掃除の七つ道具や、網戸を丸めたストッキングで網戸を拭くアイデアなども弊社でやっている方法をもとに提案させていただきました。
新垣さんは、掃除をするときの手つきや角度、たたずまいまで忠実にやってくださって感動しましたね」

そんな高橋さんが「大人のおしゃれ手帖」読者の40代、50代女性に提唱するのが「キレイ・楽しい・体調がいい、の一石三鳥」という心構えだそう。

「“魅せる掃除”を心がけると楽しくなります。たとえば、蛇口や鏡が光っていると、お客さんも家族も気づくんです。褒められればやる気も出るでしょう?」

掃除を、運動不足解消に役立てるのもいい考え。

「大人になると肩より上に手を挙げることも少なくなるし、目線も下がりがちです。鏡や壁を磨くときは、腕をグッと伸ばして磨く、そのとき目線を上げて手を見る。それだけで肩こりが減ったり、口角が上がったりします。食器を洗うときは、おなかでシンクに寄りかかっていいので、つま先立ちになってみるとふくらはぎが刺激され、血行促進効果がありますよ」

楽しくて脳が喜ぶ、しかも体調もいい。そうなれば、掃除は習慣になり、大掛かりな掃除をするまでもなくキレイをキープできるのです。

体調がいい、なおかつ美容効果も期待できそうな「一石三鳥の掃除」。こう考えると、掃除へのモチベーションも保てそうですね。
では高橋さんが教えてくれた「ラク家事の心得」7つの中から3つをご紹介します!

掃除の基本は拭く!
水拭きのあとは乾拭きを

掃除の基本は拭き掃除。必ずホコリを落としてから水拭きを。このとき、水滴が残っているとキレイに見えないので、仕上げに乾拭き用の布巾で乾拭き。あとの汚れもつきにくくなる。


一方向で拭くのも肝
上から下、左から右といった具合に一方向に拭くと、汚れを広げず、仕上がりもいい。

魅せる掃除で達成感を得る

蛇口、シンク、鏡など、本来、輝いているところを輝かせると、成果が自分にも人にもわかりやすく達成感が。乾拭きで完全に水気を取ってから、仕上げ磨きするのが秘訣。

着なくなったTシャツは、15センチ四方にカットすると、鏡の仕上げ磨きにちょうどいいウエスに。

古ストッキングを三つ編みにした高橋さん考案の“三つ編みストッキング”。蛇口など棒状の場所を磨く。

窓の仕上げ磨きには、保湿成分が入っていないティッシュを。余っているポケットティッシュが役に立つ。


カビやぬめりは予防策をとって

バスルームは頑固汚れやカビができやすいので、ちょっとひと工夫。床のぬめりは、上がるとき足の裏でさっと水気をきっておく(すべらないよう注意)。シャワーホースのカビは、ホースと床面がくっつかないようヘッドを高い位置に固定すると防げる。

誌面では、他にも4つの「ラク家事の心得」を掲載しています。さらに「季節を制してメリハリ掃除術」と題した、2〜4月とシーズンごとの掃除スケジュールもご提案。

詳しくは「大人のおしゃれ手帖」3月号20ページからの特集「手間を省く家事、かける家事」をご覧ください♪

photograph: Masamichi Takeda
text: Mika Miyoshi

「大人のおしゃれ手帖」最新号のお知らせ