核兵器開発事業を指導する金正恩氏(2016年3月9日付労働新聞より)

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韓国紙・中央日報は9日、北朝鮮が核弾頭を最大60個製造できるだけの原料を保有していると、米韓の情報当局が判断していると伝えた。韓国政府はこれまで、北朝鮮が製造できる核弾頭は10〜15個であるとの推定を示してきた。報道が事実ならば、推定値が大幅に上方修正された形だ。

同紙が確認したとする韓国軍および情報当局の対外秘の資料は、北朝鮮が昨年の時点で高濃縮ウランを758キロ、プルトニウムを54キロ保有しているとの分析を示しているという。専門家によれば、核弾頭1個を作るのに高濃縮ウランなら16〜20キロ、プルトニウムなら4〜6キロが必要とされる。分析が正しければ、北朝鮮は46〜60個の核弾頭を製造できる。

韓国国防省は1月に発表した国防白書の2016年版で、北朝鮮のプルトニウム保有量について、2014年よりも10キロ増え50キロ余りに達したとの推定を示している。その一方、高濃縮ウランの保有量については「相当な水準」と述べるにとどめ、数値には言及していない。高濃縮ウランの保有量について具体的な数字が表面化するのは、今回の報道が初めてと見られる。

中央日報が報じた資料によれば、北朝鮮は平安北道(ピョンアンブクト)寧辺(ニョンビョン)にあるウラン濃縮施設を増設したほか、同道の亀城(クソン)にあるバンヒョン飛行場の近くに秘密の「第2の濃縮施設」を持っている可能性があるという。

一方、韓国統一省の関係者は聯合ニュースに対し、中央日報の報道について「正確でない」としながらも、具体的な内容については「言及できない」として、質問を受け付けなかった。