8日、インドのマディヤ・プラデーシュ州のロバの頭数が、1997年から2012年にかけて75%も減少していることが最近発表された報告書で分かった。背景に中国のロバビジネスがあると指摘されている。資料写真。

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2017年2月8日、ロバの皮が中薬の原料になるとして中国がアフリカ諸国などを中心にロバを「爆買い」している問題で、米国で昨年、ロバの中国向け販売の中止を求めるオンラインでの呼び掛けに8万人を超える署名が集まったと報じられた。今度はインドで、ロバの頭数が減少している背景に中国のロバビジネスがあると指摘されている。

インド英字紙ザ・タイムズ・オブ・インディアによると、インド中央部のマディヤ・プラデーシュ州のロバの数は、1997年の4万9289頭から2012年の1万4916頭へと75%も減少していることが最近発表された畜産部門の報告書で分かった。トラより速いスピードで減少しているという。

中国では、ロバの皮から作られるゼラチンを原料とする中薬「阿膠(あきょう)」が、風邪や不眠などさまざまな症状に効果があるとして重宝されている。動物保護のための国際機関OIPAは「中国国内の旺盛な需要はバイヤーの視線をインドとパキスタンに向けさせている」と述べ、インドのロバの頭数の減少と中国のロバビジネスとの関連性を指摘。モディ首相に対し絶滅危惧種と宣言するよう呼び掛けている。

州当局は、ロバの頭数が減った事実を認めた一方で、その原因はOIPAの指摘とは異なるとしている。畜産部門の責任者は「彼らは何世紀にもわたり荷物を輸送する手段として使われていたが、現在は近代化の犠牲者になっている。使い道が失われたこと。これが頭数が減少している唯一の理由だ」と述べている。(翻訳・編集/柳川)