納税証明書も出さない、自分の会社も経営を息子たちに任せただけで売却しない──大統領選の最中から懸念されてきたドナルド・トランプの「利益相反」問題が、こんなにわかりやすい形で表沙汰になるなんて、誰が想像しただろう。

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トランプの長女イバンカがプロデュースするファッション・ブランド「イバンカ・トランプ」の取り扱いを米百貨店ノードストロームが止めたことについて、「不公平だ」とツイートしたのだ。「ノードストロームは娘のイバンカを不公平に扱っている。彼女は素晴らしい人間だ。私が正しい行いをするよう常に背中を押してくれる。ひどい話だ!」

娘がよほどかわいいのだろう。最初プライベートのツイッターアカウントからこのツイートを出した後、大統領専用のツイッターアカウントでさらにリツイートした。

ノードストロームは先週、「イバンカ」製品の取り扱い中止を発表した際、理由は売り上げが落ちたからだと説明していた。ロイターに語ったところでは、「イバンカ」製品の売り上げは1年ほど前から減りはじめ、この半年では急減していたという。

トランプ最強のディフェンダー、ショーン・スパイサー報道官は「大統領には自分の娘を守る権利がある」と語った。そしてノードストロームの決定は政治的な動機に基づくものだと言った。

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英フィナンシャル・タイムズ紙によると、トランプの名がつく製品をボイコットする #GrabYourWallet という運動があるのは事実。だがノードストロームは、純粋にビジネス上の決定だという。高級百貨店のニーマン・マーカスなど他の小売店でもイバンカ・ブランドの取り扱いを止めたところがある。

イバンカはトランプの長女。大統領上級顧問に就任した夫ジャレド・クシュナーとともにトランプの実質的なブレーンを務めるといわれる。元モデルで3人の子供を育てながら経営者やファーストレディーの代わりも果たすなど日本の一部にもファンが多い。

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だが、イバンカ・ブランドを捨てたノードストロームの株価は、ロイターによると、3.7%上昇した。トランプの圧力に対する最初の勝利、だろうか。

ニューズウィーク日本版ウェブ編集部