熱唱する屋比久知奈

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 ウォルト・ディズニー・アニメーションの新作「モアナと伝説の海」のイベントが2月9日、東京・六本木の東京ミッドタウンホールで行われ、来日中のロン・クレメンツ&ジョン・マスカー両監督が出席。日本語吹き替え版声優を務めた屋比久知奈(モアナ役)と夏木マリ(タラおばあちゃん役)も駆けつけ、両監督とガッチリ握手を交わした。

 この日は、大規模オーディションを経て“日本版モアナ”に抜てきされた琉球大学生・屋比久が、両監督のために主題歌「どこまでも How Far I'll Go」をサプライズで歌唱することに。公の場での歌唱は初だという屋比久は緊張の面持ちだったが、夏木の「モアナ、心の声に従いなさい」と劇中のセリフで後押しを受けると、表情が一変。透明感と力強さを兼ねそろえた歌声で場内を圧倒した。

 堂々たるパフォーマンスに万雷の拍手が送られ、屋比久はようやく晴れやかな笑顔を見せた。舞台袖で聞き入っていた夏木は感動の涙を拭いながら「完ぺきに歌ってくれて嬉しい。難しい歌だから、2人で苦労したレコーディングを思い出して……」と抱擁を交わし、「普段はね、こんなにマスコミの方いないのよ。大勢の前で堂々と歌いきって素晴らしい。まさにスター誕生ね」と頼もしげに語っていた。

 マスカー監督も「日本語はわからない私でも、モアナの情熱や感情がすべて伝わってきました。夏木さんが横で涙を流しているのを見て、私もホロりときました。今日ご覧になった皆さんはラッキーです」と絶賛。クレメンツ監督は「今回の来日でこれが初めてのイベントでしたが、この瞬間に滞在が特別なものになりました」と同調し、続けてマスカー監督は「この主題歌はアカデミー賞にノミネートされていますが、まさにオスカーにふさわしい歌唱でした」と褒めちぎった。称賛の言葉の数々に、屋比久は「すごく光栄です」とほほ笑み、「緊張はしましたが、今の精一杯の思いを乗せて歌えたと思います。何かが伝わってくれればと思います」と結んだ。

 「リトル・マーメイド」「アラジン」で知られるクレメンツ&マスカーが監督した今作は、海に選ばれ世界を救う宿命を持つ少女モアナの冒険を描く。第89回米アカデミー賞では、長編アニメーション賞と主題歌賞にノミネートされている。3月10日から全国で公開。