《「ありがとう」を何万回も言うと奇跡が起こり始めるというお話、(中略)また始めてみることにしました。1日1000回ありがとう。前は、そんなことなかったのに、今は、10回で涙が溢れました。》(’17年1月27日小林麻央オフィシャルブログより)

1月29日に、都内の大学病院を退院した小林麻央(34)。その2日前、彼女がブログに投稿した「ありがとうの話」という記事には、2,000件近くのコメントが寄せられた。麻央は乳がんが発覚したころ、この“ありがとうの奇跡”の話を知ったという。

ブログに寄せられたコメントのなかでも目を引いたのは、「ありがとうは神様に感謝する言葉。小林正観さんの本を16年ぶりに読み返してみました」というもの。この小林正観とはいったいどういう人物なのだろう。

「’11年に亡くなった作家の小林正観さんは、人間の潜在能力や、『トイレ掃除をするとお金が入ってくる』などの、いわゆる不思議な現象を独自に研究していました。『ありがとうを言い続けると奇跡が起こる』というのも、彼が研究し、語っていた話です」

こう話すのは、小林さんの著書『人生は4つの「おつきあい」』(サンマーク出版)の担当編集・斎藤竜哉さん。小林さんはほかにも『ありがとうの奇跡』(ダイヤモンド社)でアマゾンベストセラー1位を獲得するなど、現在も著書が出版され続けている。

生前の小林さんから、「師範代」として、年間300回を超える講演会の主催を任されていた高島亮さんが、「ありがとうの持つ力」について教えてくれた。

「正観さんは、『出来事自体に幸不幸はなく、見方を変えれば幸せになれる。“ありがとう”にはすごい力があるので、たくさん言うといい』と講演会で話していました。たとえ心がこもっていなくても“ありがとう”とつぶやいているだけでいい。2万5,000回を超えたあたりから心からの感謝に変わり、5万回を超えると奇跡が起きる。“ありがとう”には、そんな不思議な力があるようです」

高島さんが、奇跡の“体験者”のエピソードを教えてくれた。

「末期がんを宣告されたある女性が、“ありがとうを10万回言い続けたらがん細胞が全身から消えていた”と、正観さんに報告に来たというお話もあります。でも大切なのは、あたり前の日常がいかにありがたいものであるかということに気づき、日ごろから感謝の気持ちを持つことなんだと思います」

退院した29日の麻央のブログによると、彼女は子どもたちから「ママ、帰ってきてくれてありがとう」と言葉をもらったという。家族がいることのありがたさに涙した麻央に、もう奇跡は起きているのかもしれない。