7日、中国遼寧省盤錦市で給料の未払いが原因の殺人事件が発生した。写真は中国の建設現場。

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2017年2月7日、中国遼寧省盤錦市で給料の未払いが原因の殺人事件が発生した。法制晩報が伝えた。

中国の出稼ぎ労働者は国の発展を支える重要な労働力だが、近年は出稼ぎ労働者に対する給料の未払いが社会問題になっており、給料未払いをめぐるトラブルもたびたび報じられている。

2016年1月に寧夏回族自治区銀川市で路線バスへの放火事件が発生し、17人が死亡する惨事となった。犯人は給料が3年間も支払われていない状態で、これが原因で家族とも疎遠になり社会に報復するために放火したと供述している。

15年8月には数十人の出稼ぎ労働者は給料の支払いを求める目的で四川省南充市の観光名所の入り口に陣取り、入場を妨害。さらに、出動した警官を無理やり連れ現地政府に赴き、政府に給料を滞納している企業に圧力をかけるよう求める事件も発生した。最終的に8人が公務執行妨害で逮捕された。

遼寧省盤錦市で起きた今回の殺人事件もこうした給料の未払いを背景としている。報道によると、容疑者の男は給料未払いの被害に遭っている男性の父親で、給料は3年間にわたり支払われていなかった。7日に雇用主と会う約束をしたが、口論になり持っていた刃物で首を刺したと供述している。被害者はその後病院に運ばれたが息を吹き返すことはなかった。

中国国家統計局の調べでは、15年時点の農村部からの出稼ぎ労働者は1億6880万人に達し、労働者の60.3%は労働契約を結んだ経験すらないという。こうしたことによりトラブルが起きても労働者が泣き寝入りするケースも少なくないため、未払いに対する処罰の強化のほか、法整備も現状改善に必要な対策である。今月3日、国務院常務会議で李克強(リー・カーチアン)首相は、悪質な給料未払いの処罰を厳しくし、労働者が相談できる窓口を設けると述べており、本腰を入れ取り組む姿勢を示している。(翻訳・編集/内山)