司会を務めた大泉洋、有村架純をはじめ
各賞受賞者がずらり勢ぞろい

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 「第59回ブルーリボン賞」の授賞式が2月8日、東京・内幸町のイイノホールで行われた。作品賞に輝いた「シン・ゴジラ」の樋口真嗣監督、「聖の青春」で主演男優賞を獲得した松山ケンイチ、「後妻業の女」で主演女優賞を射止め、同賞で新人、助演と合わせた女優として初の“3冠”となった大竹しのぶら、2016年の映画界をにぎわせた顔ぶれがそろった。

 だが、授賞式の“主役”を奪った!?のは大泉洋だ。前年の主演男女優賞の受賞者が司会を務めるのが同賞の慣例で、有村架純とともに大役を務めたが、「ただ金をもらって司会をしているんだろうと思われるかもしれませんが、昨年の主演男優賞です」と主張。有村が昨年のNHK紅白歌合戦の司会を務めたことから、「それに比べればテレビ中継もなく、時間が押しても大丈夫なんだから、緊張する理由がないでしょう」とジョークを交じりに頼る軽妙なトークで滑り出した。

 ゴジラも登場した最初の「シン・ゴジラ」の受賞で樋口監督が、特撮監督を務めた「ガメラ2 レギオン襲来」(1996)に怪獣に食べられる役で出演(クレジットなし)し、「影しか映っていないけれど、(髪形の)もじゃもじゃ具合で大泉さんだと分かる」とばらすと、すかさず「やかましいわ」とツッコミ。次の「この世界の片隅に」で監督賞の片渕須直監督のスピーチ中には、樋口監督の携帯電話が鳴ってしまい、「携帯の電源はお切りください」と注意を促したあたりエンジン全開となった。

 「湯を沸かすほどの熱い愛」で助演女優賞の杉咲花は、「心から愛している素敵な映画。完成した映画を見て自分の力不足、反省する部分もたくさんあるけれど、ずっと忘れられない映画になりました」と感激の面持ち。だが、大泉は「私も娘がいるから、制服を隠されてお母さんにジャージーで学校に行けと言われた時は、私が買ってあげたかった。1回でいいからお母さんと話したい」と、母親役の宮沢りえとの対面を迫り、杉咲を困惑させるなど完全な暴走モードに入った。

 早逝の天才棋士・村山聖を演じた松山は、昨年主演した「珍遊記」の原作者・漫★画太郎氏に描いてもらった村山のイラストを手に意気揚々と登壇。受賞の際はそれを大泉に持たせたが、インタビューでは「本当にベラベラベラベラしゃべるから。(来年の)参考になればと思い注目していたけれど、何の参考にもならないから目を合わせるのをやめた」と完全無視だ。

 トリを務めた大竹しのぶでさえ、「訳が分からないトークで、ゴジラは出てくるし携帯はなるし、威厳のある賞だから笑いもない厳かな授賞式と聞いていたのに、全く違う雰囲気。これほどの笑いはとれないので、来年のことを考えると喜びも吹っ飛びました」と不満をもらすと、場内は大爆笑。パートナーであるはずの有村からも「ほとんど大泉さんがしゃべっていたので、(受賞者に)聞きたいこともあまり聞けなかった」と突き放されてしまった大泉は、「後悔しか残らないブルーリボン賞でした」とガックリしていた。

 他に助演男優賞をリリー・フランキー、新人賞を岡村いずみ、特別賞を「君の名は。」、外国作品賞を「ローグ・ワン スター・ウォーズ・ストーリー」がそれぞれ受賞した。